2009.07.10

腰抜け二丁拳銃 1948 MGM

監督:ノーマン・マクロード

出演:
ペインレス・ポッター ボブ・ホープ
カラミティ・ジェーン ジェーン・ラッセル

カラミティ・ジェーンは州知事から原住民に武器を密売している悪党を摘発して欲しいと依頼を受ける。
彼女はある幌馬車隊に密売の疑いを持つ。
そこで臆病な歯科医ポッターをだまして結婚し、新婚旅行客として隊に参加する。

西部劇コメディだ。
30年ぶりぐらいに見た。
前はフジテレビの土曜ゴールデン洋画劇場だったか。
今回、映像がリマスタリングされていて、非常にきれいだった。

しかし、ジェーン・ラッセルのアクションシーンで、スタントマンが演じているとはっきりわかるのは興ざめだった。
原題は”The paleface”、青白い顔、すなわち原住民から見た白人という意味だ。
人種対立が感じられる。
それと比べて、当時の日本の映画会社がつける邦題は、実にセンスがあった。


「ボタンとリボン」はアカデミー主題歌賞に輝いている。
日本でも池真理子が歌い、当時大ヒットした。



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2009.07.09

おもいでの夏 1971 ワーナー


監督 ロバート・マリガン

製作  リチャード・ロス

脚本 ハーマン・ローチャー

撮影 ロバート・サーティース

音楽 ミシェル・ルグラン

キャスト:
ジェニファー・オニール (Dorothy)
ゲイリー・グライムス (Hermie)
ジェリー・ハウザー
オリヴァー・コナント
キャサリン・アレンタック
クリストファー・ノリス
ルー・フリッゼル

1942年、15歳のハーミーはニューイングランドの島に避暑にやってきていた。
年頃になった彼には、新婚夫婦の姿がまぶしく映った。
しかし夫の方が出征する。
彼は残った妻に思い切って声を掛ける。

「個人教授」(ナタリー・ドロン)、「経験」(ジャクリーヌ・ビセット)のあとで作られた映画。
当時の年上の女性との恋を描いたものとしては、もっとも品があり美しい映画。
ミッシェル・ルグランがアカデミー音楽賞を取っている。


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姑獲鳥の夏 2004 ジェネオン


監督 実相寺昭雄
原作 京極夏彦

出演:
中禅寺秋彦 堤真一
関口巽 永瀬正敏
久遠寺涼子・梗子(二役) 原田知世
榎木津礼二郎 阿部寛
安和寅吉 荒川良々
木場修太郎 宮迫博之
青木文蔵 堀部圭亮
中禅寺敦子 田中麗奈
久遠寺菊乃 いしだあゆみ
久遠寺嘉親 すまけい

関口巽「二十箇月もの間子供を身籠っていることができると思うか」
京極堂「この世には不思議なことなど何もないのだよ」

夏の暑さをまったく感じられなかった。
実相寺監督の遺作である。
監督の体調のせいか、原作を読んでいることを前提に作られた映画になっている。
読んでない人にはわからないだろう。

永瀬正敏は本来もっとうまいのだが、この関口巽役はどこかずれている。
案の定、次作「魍魎の匣」では尿路結石で降りてしまった。
よほどストレスがたまったのだろう。

しかし、田中麗奈だけは美しかったheart


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ビューティフルドリーマー 1984 キティフィルム


監督・脚本 押井守

原作 高橋留美子

声優:
ラム:平野文
諸星あたる:古川登志夫
しのぶ:島津冴子
面堂:神谷明
テン:杉山佳寿子
サクラ:鷲尾真知子
メガネ:千葉繁
夢邪鬼:藤岡琢也

1981年から始まった、テレビアニメ「うる星やつら」の劇場版第二作である。
見た当時は、背筋が寒くなるほどの傑作だと思った。
宮崎駿作品なんか100年たっても敵わないと思っていた。
今から考えると大げさだったが、それでもやはり大傑作である。

学園祭前夜の慌ただしさに思い出がある人も多いだろう。
そんな夜が永遠に続いたとしたら、如何なるか?


DVDは日本語版よりリージョン1の英語版(日本語音声あり)の方が入手しやすい。
ただし、リージョンフリーのプレイヤーが必要である。

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クレイジーイングリッシュ 1999 中国


監督 チャン・ユアン 
出演 リー・ヤン

題名から受けるイメージと違い、ごくオーソドックスなドキュメンタリー作品だった。
フランス語学習で使うような、ハンドアクション付き発音で中国人に英語を教える。

それも一人や二人相手ではない。
一つの学校の学生全員を校庭に集め、発音のレッスンをしてしまう。
大声を出させて、腹筋で発音することをわからせる。

そして「中国人よ自信を持て、日本を憎むぐらいなら外国を受け入れた中国自身を憎め」と言う。
それはもっともである。

ウイグルのトルコ系の子供たちの笑顔が印象的だった。
10年後の今、この映画を撮っても、あの笑顔にはもう会えない。

最近のクレイジー・イングリッシュの様子。

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2009.07.08

天井桟敷の人々 1945 フランス

第二次大戦末期、ヴィシー政権下で製作された大作映画。
バックステージもので、二部に別れている。
翌年ヴェネチア国際映画祭で特別賞を受賞している。

Director:Marcel Carné (嘆きのテレーズ)
Writer:Jacques Prévert

Cast
Arletty ... Garance (Claire Reine)
Jean-Louis Barrault ... Baptiste Debureau
Pierre Brasseur ... Frédérick Lemaître
Pierre Renoir ... Jéricho
María Casares ... Nathalie (as María Casarès)
Marcel Herrand ... Pierre-François Lacenaire


ときは19世紀初頭、ギャロンスは今は落ちぶれた女優だ。
悪党ピエールとスリを働いたが、バティストのパントマイムに救われる。
ギャロンスはバティストの一座で働くようになり、バティストと愛し合うようになるが、再びピエールの事件に巻き込まれ、伯爵に庇護を求める。


以上が第一部「犯罪大通り」の内容だ。
第二部「白い男」では伯爵の愛人となったギャロンスが、パントマイムのスターになったバティストと再会を果たす。


知らなかったのだが、アルレッティは当時47歳だったそうだ。
そう言われれば、そのように見える。彼女は姥桜だったわけだ。
バティストもマザコン少年だったのであろう。
だから、年上の女に燃え上がってしまい、それを糧にして役者として大きくなる。


この映画って、イタリアンオペラと1970年頃のイタリア青春映画をつないでいるような気がする。
フランス映画の軽さが感じられない。
ちょっと重い。
だけれど、フランス映画の史上ナンバーワンだそうだ。



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2009.07.07

丹下左膳余話・百万両の壺 1935 日活京都


監督 山中貞雄
出演 大河内傳次郎
    喜代三
    沢村国太郎
    花井蘭子

丹下左膳は大岡越前のサブキャラクターだったが、隻眼隻腕の剣士という設定が受けて、スピンアウトした。
当初はニヒルな役だったが、作を重ねるにつれ、次第に正義漢へと変わっていく。
そして伊藤大輔監督が日活を辞めたため、若い山中貞雄に出番が回ってきた。
山中貞雄は従来の左膳像をパロディにして、この「百万両の壺」を見事に人情喜劇に仕立てた。
これ以後のチャンバラコメディに多大な影響を与えた作品である。

テレビドラマ「ぶらり信兵衛道場破り」でもあった、道場破りの八百長の原型がここで見られる。


喜代三(きよぞう)姐さんは小股の切れ上がった鹿児島の芸者さんだった。
しかし「鹿児島小原良節」をレコードに吹き込んでから、全国的に人気が出た。
その後、名曲「明治一代女」(作曲は大村能章)を大ヒットさせる。
映画でも活躍したが、中山晋平の後添いに入って引退した。
この作品でも独特な声で艶のある演技を見せてくれる。

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殺意のキャンバス 1989 アメリカ

監督: ジム・フローリー

出演: ピーター・フォーク
   パトリック・ボーショー
   フィオヌラ・フラナガン
   シーラ・ダネーズ
       ヴィト・スコッティ

海辺の豪邸で3人の女性に囲まれて暮らす天才画家バーシーニは、隣りに住む前妻ルイーズから心理学者のシドニーと結婚すると告げられる。ルイーズだけが知るバーシーニの重大な秘密がシドニーにもれることを恐れた彼は、浜辺にいたルイーズを失神させ、でき死に見せかけた。だが遺体が片方だけコンタクト・レンズをつけていたことから、コロンボが動き出し、ルイーズが生前に語った夢の断片に隠された天才画家の秘密を解き明かす。(NHK)

謎解きの鍵はルイーズが見た夢だった。
それを犯人に夢判断させる。
しかしコロンボとフロイト的夢判断は合わないと思う。



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2009.07.05

緑の光線 1986 フランス


エリック・ロメール監督がヴェネチア映画祭で金獅子賞を獲得した「喜劇と格言劇集第五話(第四作)」
台本無しの即興映画である。
素人俳優を多用して、意外な効果を得ている。

この作品のおかげでフランス人にも奥手で優柔不断な女性がいることが、よくわかった(笑)

監督 エリック・ロメール

製作 マルガレット・メネゴス

脚本 エリック・ロメール

撮影 ソフィー・マンティニュー

音楽 ジャン・ルイ・ヴァレロ

出演:
マリー・リヴィエール(恋の秋) 
ヴァンサン・ゴーチエ
カリタ
マリア・ルイザ・ガルシア

秘書デルフィーヌは夏休みを取るが、一緒にバカンスに行くはずだった友人はキャンセルしてしまう。
彼女は一人旅は嫌いだし、ボーイフレンドもいない。
他の友人が哀れに思い、シェルブールに連れて行くが、いっそう惨めになり、パリに帰ってくる。
アルプスへ行っても、海へ行っても彼女は楽しくない。
そんなときビアリッツの海辺で「緑色の夕陽が見えたとき、本当の自分をしることができる」という噂を聞く。


あらすじを読んでも、あまりおもしろくない。
本質は台詞ではなく、表情にある。
デルフィーヌの優柔不断ぶりがすさまじく、イジイジしてくるのだが、同時に心配してしまう。
それを引き立たせているのが、周囲の素人演技だと思う。

「緑の光線」とはジューヌ・ヴェルヌによって書かれた恋愛小説である。
この映画はこの小説をモチーフにして作られている。


このシリーズは一つの映画に一つのことわざが使われている。
この映画では、
Ah, que le temps vienne... Ou les coeurs sèprennent. (Rimbaud)
が引用されている。

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2009.07.04

死との約束 2008 ITV

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2008年のポワロシリーズ最終作。
「ナイルに死す」と同じ頃に書かれた中東旅情ミステリー。
「死海殺人事件」として映画化されたこともあり、通のファンには愛されている作品だ。
加虐趣味の意地悪ばあさんが白昼、炎天下で殺される。
虐められていた養子に疑いの目が向けられる。
ポワロの推理は?

予算が余っていたかのように、出演者は大物揃いである。
少し悪い予感がするが、如何だろう。

Directed by Ashley Pearce
Screenplay by Guy Andrews
Novel by Agatha Christie

Cast
David Suchet ... Hercule Poirot
Christina Cole ... Dr. Sarah King
Zoe Boyle ... Jinny Boynton
Tom Riley ... Raymond Boynton
Emma Cunniffe ... Carol Boynton
Angela Pleasence ... Ex-Nanny
Beth Goddard ... Sister Agnieszka
Christian McKay ... Jefferson Cope
John Hannah ... Dr. Gerard
Elizabeth McGovern ... Dame Celia Westholme
Tim Curry ... Lord Boynton
Cheryl Campbell ... Lady Boynton
Paul Freeman ... Colonel Carbury

1937年のシリア。
ポワロは洗礼者ヨハネの遺骨発掘を見学するツアーに参加していた。
ボイントン卿と息子レナードが発掘を主導していて、裕福なアメリカ人のボイントン夫人がスポンサーをつとめている。
ボイントン夫人はサディストで、養子レナード、養女キャロル、ジニーを虐めて楽しんでいた。
他にツアーの一行にはサラ・キング医師、ジェラール博士、シスター・アグネスカ、旅行作家セシリア・ウェストホルム、それにアメリカ人ジェファソン・コウプがいる。
ある夜、ポワロは「彼女は殺されなければならない。」と言う声を聞く。


今回の作品もまた原作と大きくかけ離れている。
とくにお涙頂戴に仕上げたのが気に入らない。
一度しか読んでいないが、犯人が明らかになったときに、ほっとしたものだ。
でもこのドラマでは、救いがない。
だいたい、この結末では「ナイルに死す」と、どこが違うんだ?

前作「マギンティ夫人は死んだ」ではうまく演出したアシュレー・ピアスだが、この作品は失敗作。
大物を使いすぎているから、こういう結果を呼ぶ。
スターはせいぜい一人で十分だ。
スターがいなくても、脚本の書きようで、いくらでもおもしろくできたはずだ。

こんな事をやってたら、「オリエント急行殺人事件」に行き着く前に、デビッド・スーシェが下りて、シリーズが終わってしまうだろう。


ドラマが見あたらないので、映画版の死海殺人事件(1988)
キャスティングはこのドラマより数段上だが、超大物が出ているため、誰が犯人か見え見えだ。


今回のシリーズでは、やはり「マギンティ夫人は死んだ」がベスト。
次は「鳩のなかの猫」、「第三の女」そして「死との約束」の順だ。

人気がない作品ばかり選んでいるので、NHKとしてはなかなか放映できない。
それでも、おそらく8月か年末には放送するだろう。

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