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2004年4月

2004.04.30

ルイジアナの夜明け 1987 米

1時間半のテレビ映画である。十分に楽しめた。

黒人チャーリーが白人ボウと喧嘩になり、黒人マツー(ルイス・ゴセットJr)の家へ逃げ込む。
銃声に白人地主の姪キャンディ(ホリー・ハンター)が駆けつけると、そこにはボウの死体と銃を持ったマツーがいた。
キャンディはこの状況ではマツーが白人のリンチに会うと考え、黒人たちに集合をかけた。
ぞろぞろ銃を持って集まった老人たち。
やがて保安官(リチャード・ウィドマーク)もやってきた。
黒人全員が「俺こそが犯人だ」と言う。

殺人事件なのにちっとも暗くも悲しくもない。
老黒人がいい死に場所を見つけたとばかり、白人との決闘を心待ちにしていて楽しささえ感じる。
しかし白人は来なかった。

ボウの弟はルイジアナ大でアメフトをやっていた。
黒人と組んでオールアメリカンに挑戦する矢先にこの事件が起きた。
彼は「黒人と戦わないでくれ、もう時代は変わった」と、父たちに知らせる。

老黒人たちも時代が変わったことを悟る。
わかってなかったのは、自分の元奴隷が「奇妙な果実」になると思いこんだ、キャンディただ一人だった。

これがルイジアナの現実なのかな。
ちょっと楽観的に過ぎるような気もする。
確かに今時リンチなんて事は無いだろうが、それでも黒人の老後の生活なんて楽じゃないだろう。
また、あまり邦題は的を得ていなかった。実際は年寄りが頑張ったっていう「コクーン」みたいなおとぎ話だった。

2004.04.28

幕末太陽伝 1957 日活

川島雄三監督フランキー堺主演の傑作幕末コメディ。
落語「居残り佐平次」を元にしている。

共演陣は、石原裕次郎、二谷英明、小林旭、南田洋子、左幸子、金子信雄、山岡久乃、岡田真澄、小沢昭一、芦川いずみ、梅野秦靖、西村晃、菅井きん、殿山泰治、市村信幸と超豪華ラインアップだ。
しかもセットも凝っている。


品川の女郎宿相模屋にあがった佐平次は遊ぶだけ遊んで、銭は一文も持ってねえよと尻を捲る。
宿では借金の分だけ働いてもらうことになった。
部屋も奉公人部屋で、くもの巣が張っている汚いところに移された。
しかしその日から、いのさんと呼ばれ、機転が利くことから一躍、宿の人気者になる。

相模屋のボンボンは、宿に女郎に売られてしまったおひさを不憫に思っている。
いのさんは、高杉晋作の異人館焼き討ちのごたごたに乗じて、二人を逃がしてしまう。
いのさんもここらが潮時とばかり荷物をまとめに掛かるが・・・

個人的には芦川いずみ命だから、この人が出れば何でもいいんだ。

梅野は劇団民芸だけあって、さすが上手い芝居を見せていた。
金子信雄の落語のような台詞には聞き惚れちゃった。
昔の俳優さんはちゃんと落語を聞いていたんだねえ。
菅井きんも50年前から菅井きんだった。
最後はフランキーと名コンビの市村俊幸との落語話で落ちがつく。

居残り佐平次の肺病やみのイメージは、病気に苦しんでいた川島自身だったそうだ。


2004.04.27

のど自慢三羽烏 1951 大映東京

親子三代でファンをやってる沢村晶子(後に美智子と改名)主演のミュージカル風歌謡映画。
残念ながら小林桂樹と沢村晶子の歌声は吹き替えだ。
しかも沢村のダンスシーンのうちロングの絵は吹き替えだな。

他には近江俊郎、奈良光枝(「青い山脈」を藤山一郎とデュエットしていた。)、鶴田六郎(紅白出場歌手)、花菱アチャコが歌い、清川虹子、伴淳三郎、霧立のぼる、潮万太郎まで出演している。


ダンスホールに歌手として勤める浩はダンサーの早苗と恋仲だ。
しかしある日突然、浩が姿を消す。
早苗が心配する中、ラジオから浩の声が聞こえる。

実は浩は家出していたが、元々は京都の会社社長の跡取り養子だった。
彼は会社の人間に見つかり連れ戻された。
彼は何通も早苗に手紙を書いたのだが、事情を知る早苗の両親が焼き捨てていた。
そこで、のど自慢に出演して早苗に消息を知らせようとしたのだ。

早苗は京都に行って、浩と会うが、彼は仕事で忙しくしており、継母も彼女に冷たく当たる。
早苗は失意の内に東京へ戻るのだが・・・

日本映画チャンネルにリクエストしたら、ものの見事に当たっちゃった。
他にもたくさんのリクエストが寄せられていたのに、申し訳ない(^^;)
多チャンエルのおかげで、今や映画もリクエストする時代か。
中学時代、ラジオ番組のヤングリクエストやヤングタウンにはがきを出しても読まれたことがなかった。
それがこの年になってあっさりリクエストメールを読まれることになろうとは信じられない。
もう二度と読まれることは無いだろうな。


沢村晶子は母親役の清川より背が低かったと思う。
しかし顔立ちの整い方は彫刻のようだ。
美しすぎる。
山本富士子と栗原小巻をたして二で割ったような人。
しゃべり方も典型的なお姫様女優である。

とくに戦前から昭和20年代の主演女優に多そうなタイプ。
戦前なら和服美人だが、彼女の活躍したのは昭和25年ぐらいで、現代劇では当然に洋装が多かった。
活躍した期間が意外と短かったことが惜しまれる。
ミス日本の山本富士子が入社したので、大映で主演を張り続けるのは難しかったかも知れない。

でも同世代の女優と比較して出演本数が少ないから、うまくいけば彼女の出演映画のかなりの本数をCSで見ることが出来そうだ。
角川(大映)はUHF局でも最近よくテレビ放送してる。
彼女の場合白黒だからBS/CS放送中心になるが、銭形平次や母シリーズなど可能性のあるものはいくつもある。
そう簡単には死ねないなあ。

goo:のど自慢三羽烏

2004.04.26

にっぽん昆虫記 1963 日活

今村昌平監督、左幸子主演、女のバイタリティ溢れる映画。


父無し子を産んだ左幸子は、その娘を育てるため、売春婦になり、さらに出世して売春婦の元締めになった。
しかし彼女は部下の売春婦にチクられて、警察に逮捕される。
刑務所から出てみると、なんと自分の娘が旦那の愛人になっていた。

世代論がひとつのテーマだ。

左幸子の世代にとっては、人生なんてもの悲しいものだ。
旦那から客を取らされ、彼女は泣いてしまう。

でも娘役の吉村実子(芳村真理の妹)は、旦那に抱かれても恍惚としている。
旦那の子を妊娠しても、お金のためと割り切っている。

二人の考え方生き方は違うようだが、子どもに対しては、どちらも甘い母親になりそうだ。
やはりいつになっても、女ってのは母なのだ。


吉村実子
は今村映画「豚と軍艦」の時よりさらにパワーアップしている。

また、河津清三郎が中小企業の精力絶倫社長を好演。
いつもライバル会社の悪社長か悪い江戸家老のイメージしか見たことがなかったが、こういう役もやってたのだな。
ナイスキャスティングだ。


2004.04.25

他人の顔 1966 東宝

安部公房原作、
勅使河原宏監督、
武満徹音楽
この組合せは名作「砂の女」と同じである。


顔を焼いた主人公(仲代)が精巧な仮面を手にする。
それをかぶって別人として生活し、その内容を聴き取り解釈しようとする精神科医(平幹次郎)。
妻(京マチ子)と仮面のまま不倫をするが、彼女は正体を見破っていた。
それでも主人公は夜の町を蠢き女を襲う。

最初はまるで「犬神家の一族」と思ったが、主人公がマスクを手に入れてから急展開になる。

安部公房はSF調で仮面とか箱とか名前がなくなったとか、現代人のアイデンテイティーの危機を捉えたものが多い。
しかし最近の若い子はこういう話題に興味を持っているのだろうか?
ちょっと時代を感じさせる。


京マチ子のボリュームたっぷりの胸を拝見できる。
あとは、入江美樹(当時のトップモデルで現小澤征爾の妻)が劇中劇で、美しい顔を持ちながらひどいケロイドに悩み自殺する女性を演じている。

さらに前田美波里がビアホール新橋ミュンヘンのドイツ語歌手として出演していた。
元々モデルだと思ったが、この頃から歌を歌ってたんだ。
バンドマンは何故かルパシカを着ていて、ロシア民謡みたいだった。

2004.04.24

トラフィック traffic 2000 USA

ソダーバーグ監督がアカデミー賞4部門獲得した傑作。
メキシコやカリフォルニアでのロケ映像に派手な色を付けるほど、場面チェンジを頻繁に行った。

ベニシオ・デルトロはメキシコの麻薬捜査官。
上司に可愛がられるが、実は上司は汚職に手を染めていた。
カリフォルニアでは麻薬王の裁判に証人が必要になった。
ドン・チードルはその証人を護衛する。
キャサリン・ゼタ・ジョーンズはその麻薬王の女房である。
子どもを守るため、自らも麻薬に手を染める。
マイケル・ダグラスは判事で次期麻薬取締局長。
しかし娘がドラックに溺れている。
この四つの話が「グランドホテル」形式で絡み合っていく。

国境から麻薬は入ってくるのは仕方ないが、せめて家族ではしっかりと子どもを麻薬から守りましょうというのが結論だろうな。
日本人は他人事だと思っているが、それは馬鹿だ。
ある国では麻薬の栽培に力を入れていて、日本にも大量密輸されている。
この映画のような状況は現在のニッポンの姿かも知れない。

ベニシオ・デルトロは格好良かった。
目の下に隈を作っている顔立ちは、悪役だけでなく善玉もこなせそう。
貫禄がある。

ドン・チードルは「ブギーナイツ」以来映画で見るのだが、やはりうまい。独特の味がある。
マイケルとキャサリンの夫婦は、とくに印象には残らなかった。
珍しくマイケルはプロデューサーをやってない。
でも金はしっかり投資してるんだろう。
この人は何をやってもうまくいく。


2004.04.23

恋愛時代 1954 伊

監督 : ジュゼッペ・デ・サンティス
脚本 : リベロ・デ・リベロ / エリオ・ペトリ / ジャンニ・プッチーニ / ジュゼッペ・デ・サンティス
撮影 : オテロ・マルテリ
主演:
マルチェロ・マストロヤンニ(Pascale)
マリナ・ヴラディ(Argela) ◎

「にがい米」でシルバーナ・マンガーノを一躍スターダムに押し上げたサンティス監督が、
「洪水の前」でフランス人のハートを掴んだマリナ・ヴラディをイタリアに招聘し、
当時新進気鋭だったマストロヤンニと組ませた結婚コメディ。


パスカーレとアルジェラは共に大家族で貧しく、結婚式を挙げる余裕がない。
そこで思いついたのは、駆け落ちだ。
イタリアでは男女が駆け落ちして二日して帰ってきたら、既成事実が出来たものとして教会は結婚を認める。
家族も二人の作戦に同意して、教会の手前、両家は喧嘩したふりをする。
二人は自転車で逃亡した。アルジェラはだんだん惨めな気分になってしまう。
藁の上で初夜を迎えるのを嫌がり、旅回りのジプシー達とその夜を楽しく過ごす。

次の日は教会へ行って結婚許可をもらおうとするが、何故か家族が怒って追ってくる。
彼らは芝居で喧嘩しているうちに、本気になってしまったのだ。

カラー映画。
マルチェロ・マストロヤンニが若い。
しかし頭のいい人が、頭の悪い役をやると嫌みを感じてしまう。

それと比べて、スラブ系仏人ヴラディは「洪水の前」の翌年だが、凄い色気になった!
日本人好みのそれほど彫りの深くない顔に、ぷにぷにボディーではどんな男もいちころだ。
正直言って「洪水の前」は大した女優だと思わなかった。
それが一年で変わってしまった。色気むんむんだ。
(年を取ってからはみる影もなくなったが。)

このサンティス監督は、農村の悲喜劇を描かせるとうまい。
マンガーノと言い、ヴラディと言い、太股ちらりのエロチシズムがうまい。

2004.04.21

クレイマークレイマー 1979 米国

監督 : ロバート・ベントン
製作 : スタンリー・R・ジャッフェ
脚本 : ロバート・ベントン
撮影 : ネストール・アルメンドロス

ダスティン・ホフマン(Ted_Kramer)
メリル・ストリープ(Joanna)
ジャスティン・ヘンリー(Billy_Kramer)
ジェーン・アレキサンダー(Margaret_Phelps)

名作だが、ノーカットで見たのは初めて。

妻が子どもを捨て突然家出した。
昇進を伝えようとした夫は息子と共に途方に暮れる。
彼は仕事第一主義で、良き夫ではなかった。

7歳の息子は母のいない生活に問題行動を起こし、ぐれてしまう。
しかし父親の根気強い語りかけに次第に心を開く。
そして息子のことにかまけていて、父親は仕事でミスをしてしまい解雇される。

妻が再び現れた。息子を引き取りたいという。
裁判になった。
妻有利で審理は進む。
しかし夫と妻は何か法律とは違うところで、心の通い合いを感じ始めていた。

アカデミー作品賞、主演男優賞、助演男優賞、監督賞作品。
家庭崩壊のドラマかと思わせておいて、最後に希望があるところが凄い。
アメリカ映画、最後の栄光だ。

ロバート・ベントン監督は寡作家だが、「俺たちに明日はない」の脚本や「プレイス・イン・ザ・ハート」の演出など歴史に残る作品を作っていて、やたらと打率の高い人だ。

俳優では妻の友人役ジェーン・アレキサンダーが魅力的だ。
でも何と言っても子役のジャスティン・ヘンリーが凄すぎる。
顔を縫うシーンも凄い。
誰もあれほどの演技は出来ないだろう。

2004.04.20

インドへの道 1984 英国

監督 : デイヴィッド・リーン
製作 : ジョン・ブラボーン / リチャード・グッドウィン
原作 : E・M・フォースター
脚色 : デイヴィッド・リーン
撮影 : アーネスト・デイ
音楽 : モーリス・ジャール

ジュディ・デイヴィス(Adela Quested)
ヴィクター・バナルジ(Doctor Aziz)
ペギー・アシュクロフト(Mrs._Moore)
ジェームズ・フォックス(Richard Fielding)
アレック・ギネス(Godbole)

フォースター(「眺めのいい部屋」、「モーリス」、「ハワーズエンド」)の傑作を巨匠デビッド・リーンが演出した。
この作品が彼の遺作である。

第一次大戦後の英領インドの話。
公開当時から不評だった。
まず主役ジュディ・デイヴィスに華を感じない。
ヘレン・ボナム・カーターだったら違う映画になったろうな。

また主人公アデラが洞窟でこだまを聞いて、記憶が飛ぶと言うのもわかりにくい。
麻薬でもやってたんだろうかと思ってしまう。
原作を読んでないから詳しいことは知らないが、もう少し現代人には説明が必要なのではないか?
このあたりのデビッド・リーンの演出に物足りなさを感じる。


しかし原作はフォースターの名作だ。
異文化が接触して融和するかと思うけれど、結局うまくいかず別れる問題を描いていたと思う。
映画では二人が山登りで、手を繋ぐ一瞬がそうだ。
英国とインドが和合するかもしれないと思う瞬間。

英国人アデラは異文化(インド特有の密教的性文化もイギリス人には強烈だった。)に圧倒され、恐れが憧れを上回り、その場から逃げ出してしまう。
アデラが引き起こした訴訟(アジズに乱暴された、と彼女は訴えた。)はインド人の暴動を引き起こし、インド人と英国人の間で一触即発になる。
彼女は最後に勇気を振り絞って、訴訟を取り下げた。

イギリスはインドを占領して多くの教訓を得たと思う。
それは産業や軍事ではなく、精神的な部分でのインドの抵抗だ。
英国人の白人優越主義は、ずたずたに砕け散ったことだろう。
ついに英国人が彼らに受け入れられることは無かった。

そして英国人自身は、ここから先は行ってはいけない場所だと悟った。
「アラビアのロレンス」もデビッド・リーンの作だが、同じくアジアとヨーロッパの衝突を描いている。
だから彼らはイラクにも手を出してはならないことを知っているはずだ。
ブレア首相だけがわかっていない。

しかもアメリカ人は国民共々全くわかってない。
あれだけベトナムで失敗したのに、アフガンやイラクに首を突っ込んで、抜けなくなってる。
一人殺されたら、子どもを十人殺している。

逆にアメリカに支配されている日本が、この映画のインドのように民族衣装に身を包み、攘夷に目覚めるのはいつのことだろうか?

2004.04.18

エレキの若大将(1965)東宝

監督 : 岩内克己
製作 : 藤本真澄
脚本 : 田波靖男
撮影 : 西垣六郎
配役:
加山雄三 (田沢雄一)
有島一郎 (父田沢久太郎)
中真千子 (妹田沢照子、箸にも棒にもならない役だが、美人だ。最後は江原達怡と結ばれるようだ。 )○
飯田蝶子 (祖母田沢りき)▲
田中邦衛 (青大将石山新次郎)
高田稔 (青大将の父石山剛太郎)
江原達怡 (アメラグ部のマネージャー江口、この人学生服着てるところしか見たこと無い)
星由里子 (恋人星山澄子、今さら言うまでも無い絶世の美女)◎
松本めぐみ (規子、奥さんはちょっとしか出番がなかった)
寺内タケシ (蕎麦屋の隆)
ジェリー藤尾 (頭取の馬鹿息子赤田)
上原謙(松原の父)
久慈あさみ (何故か和服のロック評論家石原和子)
内田裕也 (エレキ合戦の司会者)
二瓶正也 (ドラマー仁科)
黒沢年男 (バンド仲間井沢、殆ど台詞がない)


シリーズ第六作。ピークじゃないかと思う傑作。

☆ネタバレ注意:

アメラグを大学でやっている雄一は、金が必要になって、バンド合戦に出る。
曲は「夜空の星」だ。
しかし父が営業するすき焼き屋の、融資銀行の頭取の息子が出場してたものだから、
トラブルに巻き込まれ、停学処分を食らう。
仕方なく日光へ演奏旅行に出かけると、恋人の澄子も追ってきた。
そして(お約束通り)青大将に襲われ、間一髪のところを雄一に助けられる。

東京に戻ると、親は廃業を余儀なくされていた。
困った雄一に、資産家松原が救いの手をさしのべる。
娘との結婚が交換条件だった。
澄子はそれを知り身を引く覚悟をする。
しかし雄一はその援助を断る。

音楽評論家の石原は雄一の歌を気に入り、レコードにしようという。
契約金で父親の店も復活させることができた。
何故かアメラグ部にもまだ籍があり、試合にも勝った。
澄子との愛も確かめ合った。
最後は「君といつまでも」を歌って大団円(笑)

「夜空の星」と「君といつまでも」の二曲(両A面)のプロモーション映画のようだ。

「君といつまでも」は星由里子とのデュエットバージョンが聴ける
星由里子が美しい。
ゴジラ時代よりいっそう綺麗になったと思う。

さらに飯田蝶子のおばあちゃんが珍しく洋装。
中真千子の演技は上手いとは思わないが、綺麗だと思う。

審査員役の久慈あさみは何故ロック評論家やりながら、和服なのか?
(当時そういう人が実際にいたのだろう。)

初期GSのメンバーも大挙出演だ。
(スパイダースは日活専属なので出てない。)

少林サッカー(2001)香港

監督 : チャウ・シンチー / リー・リクチー
製作 : ヤン・グオフイ
脚本 : チャウ・シンチー / ツァン・カンチョング 
音楽 : 黄百鳴

チャウ・シンチー(Sing)
ウォン・ヤッフェイ(Iron head)
ヴィッキー・チャオ(Mui)
ン・マンタ(Golden Leg Fung)
パトリック・ツェー(Hung)

少林拳の使い手がサッカーコーチと出会い、サッカーの天才的なキックの才能を開花させ、大会に出場して仇のチームを破るまで。

当時、この映画は何故か日本で受けた。
ワールドカップがあったから、特殊な状況だったのだろう。

香港映画は進化していない。
20年ぐらい前から同じような劇画調映画を作っている。
しかし継続は力なりだ。
香港人だって同世代の人間は飽きていると思うが、観客世代がどんどん若返っている。

ヴィッキー・チャオは、これが本格的デビューらしい。
「クローサー」のときも言ったが、あまりカワイ子チャンじゃない。

花咲ける騎士道(1952)フランス

監督 : クリスチャン・ジャック
脚本 : ルネ・ウェレル / ルネ・ファレ
脚色 : クリスチャン・ジャック / アンリ・ジャンソン / ルネ・ウェレル

ジェラール・フィリップ(Fanfan la Tulipe)
ジーナ・ロロブリジーダ(Adeleine)
ノエル・ロックヴェール(Fier-Bras)
オリヴィエ・ユスノ(Tranche-Montagne)
マルセル・エラン(Louis 15)
ジャン・マルク・テンベール(Lebel)
ジャン・パレデス(Captain de la Houlette)
アンリ・ロラン(The Brigadier-general)
ネリオ・ベルナルディ(La Franchise)
ジュヌヴィエーヴ・パージュ(The Marchioness La Pompadour)
シルヴィ・ペライオ(The Princess Henriette)

ルイ15世の時代。ファンファンは徴兵吏の娘アデリーヌに騙されて軍隊に入る。彼は監獄に入ったり王女に愛を告白して死刑判決を得たり、いろいろ騒動を起こすが、最後は敵の本陣を攻略して、王に誉められアデリーヌと結ばれてめでたしめでたし。

白黒映画。ジェラール・フィリップのチャンバラはさすが華麗だ。意外なほど身が軽かった。しかし今と違ってお尻は大きかった。
ジーナ・ロロブリジータは美人だと思えない。派手な男性的な顔だが、胸元を開いて見せても色気は感じなかった。グロリア・エステファンと似ている。
一方、ポンパドゥール夫人役のジュヌビエーブ・バージュが綺麗だった。

2004.04.17

ロマンシングストーン 秘宝の谷 1984 米 

監督Robert Zemeckis
製作Michael Douglas
脚本Diane Thomas

Michael Douglas (Jack_Colton)
Kathleen Turner (Joan_Wilder)
Danny DeVito (Ralph)
Zack Norman (Ira)
Alfonso Arau (Juan)

「シャレード」的な冒険活劇。
初めてノーカットで見た。
当然ながら面白かった。


コロンビアへ行った姉から女流作家ワイルダーに、救いを求める電話が掛かる。
ラルフらに捕まったので、ある地図をここまで持ってきて欲しいという。
ワイルダーは地図を持って早速コロンビアへ行くと、早くもなぞの人物に襲われる。
それを助けたのが、これもなぞのアメリカ人コルトン。
コロンビアの奥地で二人の大冒険が始まる。

キャサリン・ターナーは特に美人だとは思わないが、当時は色気があった。
最初はださいおばさん。
それが次第に色気づいて洗練される。
お約束のムフフ・シーンもあり、楽しめる。

マイケル・ダグラスは毎度のプロデューサー兼主演、金儲けのうまい人だ。

当時、日本ではコロンビアは、それほどメジャーじゃなかったはず。
この映画を見ても本当の深刻さは感じなかったと思う。

2004.04.13

虹を抱く処女(1948)新東宝

監督 : 佐伯清
製作 : 青柳信雄
脚本 : 八田尚之
撮影 : 小原譲治
音楽 : 早坂文雄
配役:
高峰秀子 (看護婦北条あき子)◎
上原謙 (恋人の作曲家日高光太郎)
若原雅夫 (あき子に求婚する、お金持ち三津田剛)
宇野重吉 (日高の友人石塚守兵)
田中春男 (結核患者大町北夫)
水原久美子 (野中恵美子)
落合富子 (椿芳枝)
三村秀子 (看護婦稲葉京子)
香山みち子 (とぼけた看護婦三津いく子)

早坂文雄のワインガルトナー賞受賞を記念して彼の交響曲「虹」をもとに製作された音楽映画。
早坂は「七人の侍」など黒沢作品や溝口作品などの映画音楽家。
しかしこの映画の主人公日高同様に結核に倒れ、41歳で亡くなる。


あき子と日高は密かに愛し合っているが、日高は結核やみのため、将来のあるあき子と別れようとする。
そんなとき、以前病に倒れたところを助けてやった三津田が現れ、求婚する。
二人の間で揺れるあき子。
ある日三津田と遊園地で遊ぶあき子だったが、急な雷鳴に驚く。
以前日高と会ったときに雷で腰を抜かしたことを思い出す。

そのころ日高は作曲の疲れで喀血していた。
あき子は結婚できなくとも日高と共に生きようと、心に誓った。

文字通り、あき子は処女だというわけだ。
夢のある題名と比べ、映画の内容は暗い。
男から言わせれば理想的な女性を描いているが、今の時代には実在しない女だ。男のエゴだな。

高峰秀子が美しい。
でもクールな人には似合わない役だと思った。

上原はいつもの上原。
指揮者ぶりも実に似合わない。

若原雅夫は当時大映の専属だったようだ。後に松竹に移り、「長崎の鐘」に主演する。
1960年ぐらいから銀幕には姿を現さなくなる。

2004.04.11

吸血鬼ゴケミドロ 1968 松竹

監督 : 佐藤肇
製作 : 猪股尭
脚本 : 高久進 / 小林久三
配役:
吉田輝雄 (コパイロット 杉坂英)
佐藤友美 (スチュワーデス朝倉かずみ)◎
北村英三 (国会議員真野剛造)
高橋昌也 (宇宙生物学者佐賀敏行)
高英男 (テロリスト寺岡博文)
楠侑子 (徳安法子)
金子信雄 (徳安)


松竹の超カルト怪奇映画。
前頭葉から穴をこじ開けて人体を乗っ取るエイリアン。
襲われた人間は吸血鬼になってしまい、次々と人を襲う。
うーん、実に分かりやすい。

飛行機が正体不明の海岸に不時着した。
乗っていたテロリストは人質を連れて逃げる。
しかしテロリストはUFOに遭遇し、エイリアンに体を乗っ取られてしまう。
一方、残された飛行機内部でも仲間割れが起きていた・・・

最後、これだけどこに不時着したかわからないと言っていたのに、意外と簡単に人里に帰って来る。
それだったら最初から気づけよと突っ込みたくなる。
しかしゴケミドロに既に地球は○○されていたという、ありがちなオチだ。

個性豊かな俳優陣が頑張っていて、このように突っ込みどころも豊富。
見ていて実に飽きない作品に仕上がっている。

ただしどことなく東映映画に似ている気がした。
何もない野原でアクション映画を撮ると、何でも東映映画に見えてしまう。


楠侑子は「赤い殺意」から時間が経っていて、おばさんになっていた。残念だ。

佐藤友美はこの頃凄い美人だった。
演技力は酷かったが、スタイルは良かった。
 


「雪の降る街を」で知られるシャンソン歌手高英男が怪演だ。
派手な顔のテロリストってだけで笑えるのに、眼の間に上に真っ赤な傷口とは、参ったな。


2004.04.10

17歳のカルテ(2000)米

監督 : James Mangold
製作 : Douglas Wick / Cathy Konrad
原作 : Susanna Kaysen ○
脚本 : James Mangold / Lisa Loomer / Anna Hamilton Phelan

Winona Ryder (Susanna)
Angelina Jolie (Lisa) ○
Clea DuVall (Georgina)
Brittany Murphy (Daisy)
Elisabeth Moss (Polly)
Jared Leto (Tobias Jacobs)
Jeffrey Tambor (Dr.Potts)
Vanessa Redgrave (Dr.Wick)
Whoopi Goldberg (Valerie)▲

大好きな、ペトラ・クラークの歌う「ダウンタウン」が主題歌である。
だからと言うわけではないが、良い映画である。


1967年スザンナは自殺未遂をして、精神病院に入れられる。
そこではリサ、デイジー、ジョルジーナ、ポリーらが暮らしていた。
リサは病棟の親分で八年も入院している。
デイジーは拒食症、ジョルジーナは虚言癖、ポリーは子どもの頃の顔のやけどのショックでおかしくなっている。
そんな彼女たちを看護婦のヴァレリーやウィック医師が、時には厳しく時には優しく見守っている。

リサを中心にして夜見回りの目を避け、パーティーを開く。
みんなのカルテもあって、それぞれ自分のカルテを読む。
楽しいひとときだ。

やがてデイジーが退院する。
リサとスザンナは病院を脱出してデイジーの家に匿ってもらう。
リサはデイジーがファーザーファックの犠牲者でありながら、自分自身も楽しんでいると、面と向かっていってしまう。
デイジーは翌日首つり自殺した。
泣き叫ぶスザンナを尻目にリサはデイジーの持ち金を盗み、一人フロリダへ向かう。

スザンナは病院に戻り、ヴァレリーの勧めで日記を書き始める。
医師にも協力的でついに退院許可が出た。
しかしそこへリサが帰ってくる。
リサはスザンナの日記を取りあげ、リサやジョルジーナ、ポリーについて辛辣に書いた部分を読み上げ、彼女を責める。
しかしスザンナは冷たく言い放つのだ。
「おまえはもう死んでる。誰も構ってくれない。」
リサはかっとして、手に持つ注射器を腕に刺そうとしたが、ジョルジーナが止めた。

翌日リサのもとへ別れを言いに来たスザンナ。「私は死んでないよね。」「わかってるわ。」
スザンナは一人旅立つのだった。

彼女らは、大人になることを拒否している。
大人になることを自覚して一歩一歩成長していくことが出来るなら、すぐにも退院できる。
だが途中の段階で彼女らは横ばいしている。

スザンナが水風呂に入れられ、バレリーがそこから自分で出てみなさい。と言った。
スザンナは出られなかった。
大人になることを拒否していたのだ。

そんなスザンナも、実際に首をつった死体を目の前にしたら、死ぬことがいかに恐ろしいことか、わかってしまう。
しかしリサは、デイジーの首つり死体を見て何も感じなかった。
そこでスザンナは、自分がリサとは違う人間なんだと自覚する。
これが契機となって、スザンナは優等生に変身し、ものを書くようになった。

この映画は後に小説家となったスザンナの自伝である。
「カッコーの巣の上で」と比較して、コスチュームに60年代の雰囲気があまり感じられなかったし、最後のスザンナとリサの対決シーンはご都合主義に感じた。
その点だけ残念。


2004.04.09

儀式 1971 ATG

監督 : 大島渚
製作 : 葛井欣士郎 / 山口卓治
脚本 : 田村孟 / 佐々木守 / 大島渚
撮影 : 成島東一郎
音楽 : 武満徹
配役:
河原崎建三 (桜田満洲男、主人公、高校野球部のエースで京大卒)
賀来敦子 (桜田律子、満州男が愛する「親戚」の娘)△
佐藤慶 (桜田一臣、満州男の祖父で内務官僚)
中村敦夫 (立花輝道、主人公の兄貴分)
乙羽信子 (桜田しづ、祖母)
小山明子 (桜田節子、満州男の初恋のひと、父の恋人であり、祖父の愛人でもあった)▲
小松方正 (桜田勇、叔父)
渡辺文雄 (桜田進、中国共産党に捕まっていた叔父)
三戸部スエ (桜田ちよ)
戸浦六宏 (桜田守、叔父)
原知佐子 (勇の花嫁)

70年安保の頃の映画。
シュールでありながら、日本土着感が漂う武満徹の音楽は素晴らしい。


満州から引き上げてきた満州男は、旧内閣官僚の祖父に育てられ高校へ進む。
満州男の回りには同じ年頃の輝道、律子、忠がいた。
また美しい伯母節子もいた。

甲子園大会のマウンドに満州男が上った日、母は亡くなった。
家に帰った満洲夫はその夜、節子が祖父に慰み者になり、続いて輝道と交わるのを見てしまう。

京大に入り、四年後のある日勇の結婚式に呼ばれる。
その夜輝道は律子を抱き、節子は謎の自殺を遂げる。

満州男が(結婚相手に直前に逃げられながら)結婚式を挙げた日、警官になっていた忠が交通事故で死に、輝道は家を出て行った。
満州男が嫁を取ったら、輝道は桜田家から出るという約束が出来だったのだ。

そしてまた10年が過ぎ、祖父が亡くなる。
しかしそこへ「テルミチシス」の電報が届く。


うーん昔の偉い人は、片っ端からお手伝いさんに手をつけてたので、
戸籍は別でも血族としては兄妹だらけ。
満州男はその恐怖に耐えられず、律子と一線を越えることができない。
しかし輝道と律子は禁断の世界に足を踏み入れる。

この映画は大島渚の戦後の総括だそうだ。
右翼も左翼も親父の前では、にっちもさっちもいかない時代が続いた。
当時、70年安保、赤軍派、三島事件と続いたが、頑固親父にはかなわなかったわけだ。
家父長国家体制が戦後25年生き続けてきた。

しかし現在、戦後59年経って、俺のじいさんもとうとうぼけてしまった。
若いときは、相当にやり手だった人で、勲章もいくつかもらっている。
そんな明治生まれが滅んで、ついに新しい時代が来るのだろうか?

2004.04.07

欲望の翼 1990 香港

監督 : Wong Kar Wai 王家衛
製作 : Rover Tang
製作総指揮 : アラン・タン
脚本 : Wong Kar Wai 王家衛
撮影 : Christopher Doyle
キャスト:
Leslie Cheung 張國榮(Yuddy)
Carina Lau 劉嘉玲(Mimi(Lulu))
Andy Lau 劉徳華(Policeman(Sailor))
Maggie Cheung 張曼玉(Su_Lizhen)
Jacky Cheung 張學友(Yuddy's_Friend)
Tony Leung 梁朝偉(Gambler)


なかなか衝撃的な映画だ。
日本では作れない。
昔のハリウッドのグランドホテル形式に似ているが、独自性も強い。
「恋する惑星」と比べると、いささかダークだ。


マギー・チャンやカリーナ・ラウも、この頃は綺麗だった。
どちらもヤクザ役のレスリーに捨てられる。
アンディ・ラウがマギー・チャンの支えになろうとするのだが、マギーはレスリーのことを忘れられない。
カリーナもレスリーのことを忘れられず、ジャッキー・チャンの車を売って、彼を追うための交通費を稼ぐ。
レスリーはフィリピンに実の親がいると聞いて、やってきた。そこでアンディと出会う。
しかしレスリーは、現地のマフィアといざこざを起こし、殺される。
アンディは彼を最後に看取る。


最後はトニー・レオンがギャンブラーに扮し、部屋を出て行くところで終わっている。
何ともゴージャス、そしてシュールな映像美だ。
しかし香港映画はフィルムに金を掛けないのが惜しまれる。

カリーナ・ラウは色っぽい。
いかにも香港女優という感じ。ピークの時だろう。

マギー・チャンはパッと見るとどこにでもいるタイプ。でもいないんだなあ。
田中麗奈に似た感じだ。地味だけど記憶に残る顔。

2004.04.06

浪花の恋の物語(1959)東映

監督 : 内田吐夢
原作 : 近松門左衛門
脚色 : 成澤昌茂
配役:
中村錦之助 (亀屋忠兵衛)
有馬稲子 (梅川)×
片岡千恵蔵 (近松門左衛門)
田中絹代 (妙閑)
花園ひろみ (おとく)
千秋実 (丹波屋八右衛門)
白木みのる (長吉)
進藤英太郎 (槌屋治右衛門)
浪花千栄子 (おえん)
赤木春恵 (鳴門瀬)○


近松の「冥土の飛脚・梅川忠兵衛」の映画化。
飛脚問屋の養子忠兵衛が新町遊郭の女梅川にほれて、公金300両に手をつけて、梅川を身請けする。
その後、歌舞伎では雪の中、二人は心中する。


高校の時、雪の道行きの場面を先代片岡仁左衛門の歌舞伎で見た。
映画でも、歌舞伎や浄瑠璃の美しさをうまくまじえた演出をやっていた。
とくに二人の踊りのシーンは良かったと思う。

しかし映画の最後は心中ではない。
二人は公金横領の罪で捕まり、男は獄門、女は二度の勤め(もう一度女郎に戻ること)になる。
彼の封印切りのおかげでお店は潰れてしまうし、主人田中絹代も罪に問われただろう。


好きな女に公金を使うなんて、よほど男が女にほれ込んでいたら話は別だが、普通は考えにくい。
こういう話では、男が騙されていて、金を貢ぐのが普通だ。

この脚本では二人とも金に相当のこだわりを持っていたようだ。
金で縛られている、自由を奪われているという強迫観念を抱いていた。

昭和33年から34年と言えば、なべ底景気の頃である。
そういう不景気感がああいう「金、金、金」という、脚本になったのではないか。


有馬稲子は松竹所属だが、東映が借りてきて主演をさせている。
錦之助の指名かな?
中村錦之助と有馬稲子はこの映画のあと、実際に結婚したが、すぐ別れた。

赤木春恵が有馬の老けた同僚役で出ていた。
ちょっとだけしか出番はなかったが、いい味出してた。笑えた。


2004.04.05

日本の母 1942 松竹大船

監督 原研吉
脚本 野田高梧 八木沢武孝
撮影 武富善男
音楽 浅井挙曄
出演   葛城文子(母) 佐分利信(長男) 三宅邦子(長男の妻) 上原謙(次男) 木暮実千代(次男の妻) 田中絹代(長女) 佐野周二(三男) 高峰三枝子(次女) 徳大寺伸 水戸光子(次女の友人で三男を思っている) 笠智衆 斉藤達雄(長女の別居している夫) 飯田蝶子 原保美

原研吉は小津安二郎の助監督出身。
その通り、キャストは小津作品の「戸田家の兄妹」に似ている。
しかし中身は大きく違い、リア王みたいな「戸田家の兄妹」と比べると、親子の断絶とはほど遠く、子どもたちはみな母親思いだ。
しかし意に反して母と離れ離れになる。
戦争が始まり、検閲が厳しくなったのであろう。
最終的には戦争を礼賛している。

ネタバレあり---

葛城文子の夢は子ども達みんなと近くに暮らし老後を安らかに生きること。
しかし長女の田中絹代と別居中の斉藤達雄がよりを戻し、南方へ帰っていく。
長男佐分利信は北大の農学部に移り、次男上原謙は東南アジアへ風土病の研究で移住する。

後半は一人になる母の身を案じて次女の高峰三枝子が結婚を思案するが、これも収まるところへ収まる。
最後には三男の佐野周二が出征していく。
母は昔のお手伝い飯田蝶子(息子原保美が戦死)に、日本の母の心得を説く。
子どもは国の役に立ってくれたのだから、立派に母親としての勤めを果たしたのだ。

---

最後の結婚式のシーンの仲人のスピーチは、男どもを戦場に送り出すのに利用されただろう。
母の戦争利用だな。
母も耐えているのだから、息子達よ、お国のためにがんばれと言うわけだ。

最後の母親の飯田に対する台詞も時代を感じさせた。
今だって、アラブの自爆テロリストの母親は、そう言うかも知れない。


個人的には売られた喧嘩は買うべきだと思う。
でも戦死したら、母親にはすなおに悲しんでほしい。

2004.04.03

ひかりごけ 1992 日本

監督 : 熊井啓
製作 : 内藤武敏 / 相澤敏
原作 : 武田泰淳
脚本 : 池田太郎 / 熊井啓
配役:
三國連太郎 (船長、校長(二役))
奥田瑛二 (西川)
田中邦衛 (八蔵)
杉本哲太 (五助)
内藤武敏 (作家)
笠智衆 (裁判長)
井川比佐志 (検事)
津嘉山正種 (弁護士)

戦争中に実際に起こった人肉事件を元にした、武田泰淳の昭和29年の名作小説(と言っても戯曲の形式も取っている。)を、俳優内藤武敏が製作し映画化した。


作家は北海道である校長と出会う。
校長は、天然記念物のひかりごけを見せてくれた。
そして戦争前にその地で起きた事件を語りはじめる。

真冬の北海道知床。
軍属の漁船がペキン岬で遭難し、船長と三人の乗組員が雪に閉ざされた洞窟に逃げ込む。
マッチがあったので、暖を取ることは出来たが、食物は何もない。
岬は人里から40キロも離れていて、助けを求めることは不可能だ。

やがて五助が死ぬ。船長と西川は死んだ五助の肉を食う。
八蔵は五助の生前に、俺が死んでも肉だけは食わないでくれ、と約束していたので、食わずにいた。
八蔵は西川の頭の回りに光の輪を見た。
実際に光っていたのは、ひかりごけであった。

栄養失調で八蔵が死ぬ。
船長と西川は八蔵の肉を食った。
西川は、次は船長が自分を殺して食うんじゃねえかと、疑心暗鬼になる。
彼は海に身投げして死のうとするが、船長ともみ合う内に誤って死んでしまう。
船長は西川の肉も食う。

船長はとうとう一人になってしまった。
このまま死を待つぐらいならと、雪の中を出発して、40キロ離れた村に奇跡的にたどり着く。
村では船長の生還を祝った。
しかし夏になって、他の三人の骨が見つかる。

劇団四季では昭和30年に既に上演しているそうだ。
劇団四季は当時フランス近代劇を中心にやっていたから、レパートリーとしては珍しい。
でもこの作品は、そういうお芝居と近いところがある。
浅利慶太の言うとおり、極限状態におかれ、神の不在としか言いようのない状況で、
人を食う人間を誰が裁けるのだろうか。

この船長は平成元年まで生きていたそうだ。
43年間生きていたわけだ。
生き残れる人間と死んでいく人間は決まっている。

生命力のある人間は人の肉を食っても生きている。
西川は屍肉を食ったが自己嫌悪に陥り結局死んでしまう。
八蔵は屍肉を食えたのに、食わずに死んでしまう。
五助は何もしない内に最初に死んでしまう。
この四人の中で誰に自分は近いだろうか?

こういう話はレアではない。
南方戦線やシベリア抑留など人を食わなければならなかった事件は頻発している。
あなたは食われる立場か、食う立場か。

映画として見ると、はじめの洞窟のシーンは面白かった。
しかし裁判シーンになると戯曲的になって、いかにも新劇を見せられてると言う感じが出た。
(原作の通りなのだが。)

笠智衆の裁判官は救いだ。
このあと遺作として寅さんの御前様を演じて、昇天されたはず。
三国連太郎と笠智衆の絡みは見応えがあった。

2004.04.02

鉄の爪 1951 大映

監督 : 安達伸生
製作 : 平尾善夫
原案 : 中溝勝三
脚本 : 安達伸生
配役:
岡譲二 (田代恭助)
日高澄子 (原口恵美子)
二本柳寛 (山崎隆三)◎
喜多川千鶴 (大沢正代)△
斎藤達雄 (灰田天心)○

メンバーだけは大映一線級だが、できた作品は酷い出来。


戦時中、ゴリラの血が混じって発狂した(!)田代が、魔術師灰田に拾われて、獣に変身する芸で一儲けする。
しかし親切な牧師に救われ、戦後は教会暮らし。
そんなある日、田代の昔の女房の愛人が惨殺される事件が起きる。
さらに魔術師灰田に田代は居場所を突き止められ、薬を打たれてしまう。
気づくと彼は再び舞台に上がっていた。

特撮というか特撮以前の映画だ。
これを面白いという人がいるのか。
カルトムービーだな。

岡譲二は明智や金田一までやった役者だが、ゴリラ人間までやるか?
喜多川千鶴は他の映画で見たとき時の方が美人だった。

白い巨塔 1966 大映

最近も話題になったドラマのオリジナル映画。
山崎豊子が当時サンデー毎日に連載し話題になった作品を大映が映画化したものだ。

監督 : 山本薩夫
製作 : 永田雅一
原作 : 山崎豊子
脚色 : 橋本忍
撮影 : 宗川信夫
音楽 : 池野成
配役:
田宮二郎 (財前五郎)
東野英治郎 (東教授 財前助教授を嫌い教授選挙にもちこむ。)
小沢栄太郎 (鵜飼教授 医学部長、財前派)
加藤嘉 (大河内教授 基礎医学の権威、里見の前の師匠)
田村高廣 (里見助教授)
下絛正巳 (今津教授、第二外科で反財前派)
船越英二 (菊川教授、金沢大の教授、教授選に担ぎ出される)
滝沢修 (船尾教授、東都大の外科のドン、反財前派)
須賀不二男(葉山教授、財前派)
加藤武 (野坂教授、二股膏薬)
高原駿雄 (佃第一外科医局長、財前派)
石山健二郎 (財前又一、財前の舅)◎
長谷川待子 (杏子、財前の妻)
藤村志保 (佐枝子、東の娘、里見に気があり、行かずぼけ)
小川真由美 (ケイ子、愛人)
瀧花久子 (黒川きぬ、財前の母)
見明凡太朗 (岩田大阪医師会長、財前派)
村田扶実子 (佐々木よし江、医療過誤裁判の原告)
清水将夫 (河野弁護士、財前の弁護を引き受ける弁護士)
鈴木瑞穂 (関口弁護士、原告の弁護士、若い!)


思わぬ対抗馬の登場で風雲急を告げる教授選。
これにかまけている内に、財前は誤診事件を起こしてしまう。
教授選挙には勝ったのだが、医療過誤裁判を起こされてしまう。
しかし最後は鑑定医師の政治的判断で、財前は大学教授の地位を守り抜く。

ここまでが映画の内容。
その後、財前が癌になる話はこの映画では出てこない。


義父の石山健二郎が素晴らしい。
テレビでの曾我廼屋明蝶の演技も素晴らしかった(西田敏行はイマイチ)が、石山は開業医の持ってる醜い面を完全に象徴していた。

さらには小川真由美も良かった。

山本薩夫監督の傑作のひとつだろう。
財前五郎を最後に殺すよりも、生かす終わり方の方がずっといいと思う。


ただ心残りは、東教授の娘役を演じた藤村志保が少々物足りない。
純粋な意見を述べていたが、あれじゃあオールドミスになっても仕方ない。

里見助教授演ずる田村高広も期待したほどではなかった。
彼は臨床に携わっているのだが、そんな彼が吐く意見はちょっときれい事に過ぎたと思う。

さらに裁判のシーンで関係者が勢揃いしていたが、こんなことはあるわけがないだろう。
みんな仕事はどうしたのだ(笑)


2004.04.01

プロデューサーズ 1968 米

監督・脚本 メル・ブルックス
出演
ゼロ・モステル 
ジーン・ワイルダー

会計士レオは、ブロードウェイのプロデューサー・マックスを訪ねる。
レオはショービジネスでは赤字を出しても、出資者に対して資金を返済する必要がないことを知る。
マックスの出資者は高齢のおばあちゃん達で、互いの面識は無い。
「もしショーの利益が出たら貴女に利益の50%をあげます」と話を持ちかけ、大勢のおばあちゃんから莫大な資金を集めるだけ集めておき、そのうえでショーを失敗させる。
おばあちゃんは自分だけが出資したと思ってるから、出資金を諦める。
100万ドル集めて、5万ドルのショーを失敗させれば、残り95万ドルの儲けになる。

そこでレオとマックスは、ナチ野郎が書く最低の脚本「ヒトラーの春」を、最低のオカマ演出家に演出させて、最低のロック歌手に演じさせることにした。

ニューヨーク映画。
ユダヤ人メル・ブルックスの処女監督作品。
ジーン・ワイルダーも主演級の作品ははじめて。

同じニューヨーカーのユダヤ人ウッディ・アレンのシニカルな笑いとは違い、メル・ブルックスの映画は爆笑コメディである。
ナチズムを笑っているのか、そうやって喜んでいるユダヤ人を笑っているか、わからないところが不思議だ。


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