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« 泥の河 1981 木村プロ | トップページ | 愛は限りなく Dio Come Ti Amo(1966) イタリア »

2004.07.27

蜂の巣の子供たち(1948)東宝

「忘れられた巨匠」清水宏監督の戦後第一作。
全員素人で、しかも戦災孤児らを使って撮った。


下関駅で復員兵は戦災孤児たちと出会う。
浮浪児狩りを逃れた彼らは、身よりのない復員兵と同行して職を求め旅を続ける。
塩田や森林伐採に職を得た彼らは労働の喜びを感じていた。
しかしヨシ坊の体調が悪化する。
海を見れば治るはずだ、という言葉に仲間の子の一人がヨシ坊を背負って、山を登り海の見える頂に達するが・・・

クレジットとあらすじ


清水宏監督のトリビアは少し。
小津監督と同じ年生まれ(1903年生まれ)にも関わらず、生誕100年をごく一部で祝っただけの、「忘れられた巨匠」である。

若い頃からプログラムピクチャーを撮りまくっていたし、お金持ちだったので、戦後カラー映画の台頭と合わせて、60年代には映画から離れてしまった。
小津監督ほど人望はなかったが、清水監督も松竹にはじめは所属していたため、小津監督とは大の仲良しだった。
田中絹代の最初の夫である。


この映画の見所は、素人しかも現役戦災孤児を重用している点。
今でもアンゲロプーロス、キアロスタミ、チャン・イーモウ、ホウ・シャオシェンなど素人主体で撮る監督は多いが、清水監督はその先駆けだった。

子どもたちの台詞は完全な棒読みである。今どき学芸会でも見られない演技だ。
でもこの映画がセミドキュメンタリー形式を取ってるので、違和感は感じない。
テレビでよくある本人登場の再現ドラマのような感じだ。

さらに特筆すべきはキアロスタミに見られる、ロングショットを多用している。
長回しというほどではないのだが、ワンカメラで追えるところまで追っている。
復員兵が逃げた子どもたちを追って、畑のあぜ道を走ってるシーンを山の頂上から俯瞰で撮ってるところや、ヨシ坊を仲間が背負って山を登るシーンを隣の山から映している点が印象に残る。
でもクローズアップの切り替えも速く、そのときは度肝を抜かれる。
子供ってこういうときの演技は凄いなあ。
台詞を棒読みしていても、表情を決めなければならないところは決める。


子どもを動かすことが出来る監督が本当の巨匠だ。
その意味で清水監督は外国に紹介したら大喝采を浴びると思う。
これをわかってないのが日本人とは情けない。

蜂の巣の子供たち 

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コメント

私が今も清水監督とこの「蜂の巣の子供達」に関心をもっているのは、実際彼は、その戦災孤児達を引き取っていて、熱海市下多賀の中野地域に住んでいたからです。
私の家と同じ地域にあり、その家と広大な敷地は、海を見下ろす山の斜面にありました。私が記憶にあるころは、もうそれら子供達も大きく成長していました。そのころはめずらしいフランス製のシトロエンという車で、多分東京を行き来していたと思います。
何かで1回だけ乗せてもらったことがあります。大感激でした。
その土地は次々人手に渡り、現在は旅館になっています。

スカパーに加入されているのならば、日本映画専門チャンネルにリクエストを出してみてはどうでしょうか?
私も、別の作品で一度取り上げられたことがあります。

はじめまして。突然で失礼かとは思いますが、「蜂の巣の子供たち」を果てしなく検索していくうちにこちらのブログにたどりつきました。実はこの映画をどうにか見たい!と思っているのですが、どこでいつ上演されるのか?という情報を入手するのが非常に困難で頭を悩ませています。National Film Centerにまで問い合わせてみたのですがあいにくの結果でした。もしなにかご存知でしたら大変お手数ではございますがご連絡頂けますと幸いです。初めての書き込みでぶしつけかとは思いますが何卒よろしく御願いいたします。みやもと

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