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« 名探偵ポワロ 杉の柩 2003 | トップページ | 名探偵ポワロ ホロー荘の殺人 2004 »

2005.08.25

名探偵ポワロ 五匹の子豚 2003

「杉の柩」に続いての女性ドラマである。
したがって個性的な美女がたくさん出てくる。
今度は回想殺人劇であり、脚本家の力量が問われる。
撮影では定番になったが、セピアカラーのハンディ風カメラを使っている。
ドラマは回想シーンとインタビューシーンを同時的に並べられるため、わかりやすい。
もっとも怪しい人物が犯人である。

わかりやすいからと言って、出来がいいとは限らない。
「スリーピング・マーダー」の後の作品ということだが、「スリーピング・・・」より多少重層的な構造を持っている。
しかし「スリーピング・・・」の単純さも捨てがたい。


ルーシー・クレイルと名乗る若い女性がポワロの前に現れ、14年前(原作では16年前。時効の関係で変えたのか?)、父アミアスが毒殺された事件を洗い直してほしいと依頼する。
彼女の母キャロラインは、その事件で処刑されていた。
犯罪にかかわった可能性があるのは五人だけ。
ポワロは一人一人を訪ねて、事件を再構成していく。


原作:アガサ・クリスティー (彼女はこの作品をもとに、戯曲「殺人をもう一度」を書いている。)

ルーシー・クレイル(原作はカーラ・ルマルション)役は、美しき両足義足のアスリート兼ファッションモデル、エイミー・マリンズである。
"Aimee Mullins"で検索すれば写真を見ることが出来る。
メイクアップでは恐ろしいほど綺麗だが、演技力は?である。
彼女を起用したのは失敗ではないか。

その亡き母親キャロライン(カロリン)役はレイチェル・スターリングだ。
本作品のバリバリのヒロインであり、なかなかチャーミングな女優である。
最初のシーンは重要だ。
彼女は、新しいミス・マープル・シリーズ「牧師館の殺人」で牧師夫人グリゼルダを演じている。

父の愛人エルサ役には、年増だが目が印象的な美人女優ジュリー・コックスを配する。
若作りした回想シーンより年相応の現代シーンの方が良かった。
家族同様の集まりの中で波風を立てる、アンチヒロインの役割だ。
アミアスと恋に落ちたはずだった。

片目の潰れた叔母アンジェラ役はソフィー・ウィンクルマン(若き日はタルラ・ライリー)である。
彼女はキャロラインに幼い頃、目を潰された。
キャロラインはそのことを一生心の重荷としていたが、それがこの事件の鍵だ。

家庭教師ウィリアムズ役はジェマ・ジョーンズ(「ブリジット・ジョーンズの日記」の母親役で有名)が演じている。
家庭教師としてはアンジェラやルーシーのことを今も大切に思っている。
しかしこれほどの人を使って、この役どころでは、物足りない。

男性陣ではアイリッシュのアイダン・ギレンが夫アミアスを演じていた。
バイセクシャル的な魅力でストーリーに新しい解釈をもたらした。
アレック・ボールドウィンの兄弟のような男前だが、演技力も伴っている。

スタッフ
脚本 ケビン・エリオット(次作は「ナイルに死す」)
演出 ポール・アンウィン
撮影 マーティン・フューラー
制作 マーガレット・ミッチェル

キャスト
ポワロ(ベルギー人の探偵)デビッド・スーシェ
ルーシー(事件の依頼人) エイミー・マリンズ
エルサ(父の愛人) ジュリー・コックス
キャロライン(母、死刑になった。) レイチェル・スターリング (萩尾みどり)
アミアス(毒殺された父) アイダン・ギレン (松橋 登
アンジェラ (片目を潰した母の異母妹) ソフィー・ウィンクルマン
フィリップ (父の幼なじみ、弟でホモ) トビー・スティーブンス
メレディス(父の幼なじみ、兄) マーク・ウォーレン
ウィリアムズ (家庭教師) ジェマ・ジョーンズ (八木昌子)

ドラマとしては、もう少し回想シーンを増やして、最後の容疑者全員の集合シーンまでポワロは出てこない方が良かったのではないかな?
女性心理ものでは、男性探偵は表に出ない方がいい。

190000アクセス御礼申し上げます。

一回目の観賞では心理小説をどうして本格的に扱ったかと思ったが、二度目の観賞で脚本家の力量がわかった。

フィリップがホモであること。
若いエルサがうぬぼれて、アバンチュールを本気だと勘違いしていたこと。
アミアスとキャロラインは、恋の駆け引きを楽しんでいたこと。
キャロラインが、ある人を疑っていたこと。
これらを短い間に、視聴者に対してきちんと匂わせている。
心理ミステリだと思った作品を、見事に本格風推理小説に仕上げた。
とはいえやっぱり状況証拠しかないのだ(笑)

僕だったら、もう少し女性心理を強調する脚本を書いたと思うが、これはこれでいい作品だ。
しかし次作「ナイルに死す」は失敗だったと思う。

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