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2007年2月

2007.02.28

巨人と玩具 1958 大映

ワールド製菓宣伝部の新入社員西と合田課長は、特売商戦を目前にしている。
ある日、CMタレントとして虫歯のある個性的な女、京子をスカウトする。
カメラ雑誌に早速登場させるが、カメラマンがスカウトした形にした。
京子も西のことが気に入り、仕事に力がはいる。
着々と京子のマスコミへの売り込みは成功し、十分に話題作りをしてから、ワールド製菓のCMに登場させた。
京子が宇宙服を着て、これからの宇宙時代を先取りしたものだったが、ワールド製菓の売上はいっこうに伸びない。
ライバル社アポロ製菓が、一生涯の生活資金プレゼントという巨額の懸賞金を目玉に、一大ブームを起こしたのだ。
しかし天の僥倖か、アポロの工場が火災を起こし、生産はストップする。
ワールドは失地を挽回しようと生産のペースを上げる。
京子は売れれば売れるほど、すれてきてわがままになる。
合田は西に「京子を抱いて、言うことを聞かせろ」という。


最近、昭和30年代がノスタルジックな時代だったと思われているが、実は今とちっとも変わらない。
日本は当時からすでに競争社会であり大衆社会であり、またマスコミの時代だった。

この二年後に、川口浩と野添ひとみは結婚した。

高松英郎は実際より10歳老けた役を演じていたため、やや貫録に欠けた。
しかし五年後の「黒の試走車」の好演をイメージするには十分な演技だった。

小野道子の演技がこの中で一番自然に見えた。
さすが長谷川一夫の娘である。
こういう人をどうして脇役で使うのかな?

また田宮二郎が、台詞はあるがクレジットのない役で出ている。

原作は開高健
デビュー作「パニック」発表の直後の昭和32年10月に発表された。
芥川賞を取った「裸の王様」はこの次の作品である。

監督 増村保造
出演
川口浩 (ワールドの新入社員・西洋介)
野添ひとみ (島京子)
高松英郎 (宣伝課長合田竜次)
信欣三 (宣伝部長矢代光平)
伊藤雄之助 (カメラマン春川純二)
藤山浩一 (西の親友・横山忠夫)
小野道子 (アポロ製菓宣伝部員・倉橋雅美)
山茶花究 (ワールド製菓社長・東隆蔵)

なおgoo映画のあらすじは2007年2月現在、小説のあらすじであり、映画のそれとは違う。

2007.02.27

俳優の高松英郎さんが死去

ついこの前まで元気だったのに、、、冥福をお祈りします。

高松英郎氏死去

最近の人にはテレビドラマ「柔道一直線」車周作先生のイメージが強いが、映画黄金時代の大映映画での活躍が印象的だった。


高松英郎のフィルモグラフィー

今晩は大映映画・増村保造監督「黒の試走車」を見ようと思う。
田宮二郎が主演だが、高松英郎がニヒルでかっこよくて、主役を喰ってしまうほどの勢いだ。

2007.02.23

ミクロ決死隊 ハンナバーベラプロ 1968

1972年頃、日本でもやっていたショートアニメだ。

4人が「ミクロー・イン!」と叫んでミクロサイズに身体を縮小して、「マイクロン号」に乗り込み、冒険を挑む。
ミスター念力が右手を動かし「ネンリキー」と叫ぶと、だいたい解決してしまう。

Fantastic Voyage
によるとメンバーは、
Team:
Jonathan Kidd, Commander. (ブラックアイ、隻眼でアイパッチをしている。)
Guru, master of mysterious powers. (ミスター念力)
Erica Lane, doctor/biologist. (ミス・フラワーだったか)
Busby Birdwell, scientist/inventor, builder of the Voyager.
とある。
やはり本名ではなかった(笑)
グルとはヨガの指導者のこと。

NHKでは、最初たしかゴールデンにやっていた。
今から考えると、驚く。
(のちに夕方再放送だったと思う。)

元ネタは、もちろん映画「ミクロの決死圏」(1966)。


2007.02.20

三幕の殺人 1986 アメリカ

陽光ふりそそぐアカプルコ。
有名俳優の屋敷で第一の殺人が起こる。
同じメンバーが集まった別のパーティで、またしても悲劇が・・・。
連続して起こった毒殺事件。無差別殺人なのか?仕組まれた殺人なのか?
二度の殺人現場に居合わせたポアロが、するどい分析力で事件を斬る。
トニー・カーチスとピーター・ユスチノフの豪華二大俳優が競演する、スリリングな犯罪劇!!

と、ミステリチャンネルには書いてあった。
ピーター・ユスチノフはまだしも、ハリウッド・スターのトニー・カーチスにこの役(名優)は重荷だったろう。

しかも93分の間に三つの殺人は多すぎる。
クリスティはページ数を増やすために、人を殺しすぎる癖がある。
ドラマの方も二人で十分だった。

出演
エルキュール・ポワロ  ピーター・ユスチノフ
チャールズ・カートライト トニー・カーティス
ヘイスティングス  ジョナサン・セシル
エッグ アマ・サムズ(この作品唯一の美女。)

以前にこのドラマを見ているし、原作も読んだことはあるのだが、すっかり忘れていたので、再見した。
一目見て、誰が犯人か思いだした。
だって、見たことのある俳優は一人しかいなかったのだ。
映画のポワロものと違い、TV版だとコストカットの為、俳優の人件費を削りがち。
だから犯人探しの手間も省ける。

この作品では、エッグ役が唯一の救いである。
ドラマでもエッグは十分魅力的だった。
原作ではヘイスティングスではなく、サタスウェイトが出てくる。


2007.02.18

国際女優兼監督・桃井かおり

頭のいい人だから、製作や演出でも何かやるとは思っていたが・・・

桃井かおり監督作品にNETPAC賞 ベルリン映画祭

それで、IMDBで彼女について調べてみた。

すると、桃井かおりのフィルモグラフィーがIMDBに載っていたんだ!

Kaori Momoi

ローマ字でATG映画の題名を見ることができるなんて、考えもしなかった。
他にもIMDBは日本映画を結構真面目に取り上げている。
と言うことは世界の映画をデータベース化しているのだろう。
映画大国インドなんかどうしているのだろう?

IMDBもせっかく日本映画を取り上げてくれているが、票数が少ないので、皆さん、どんどん評価してください。
5票の投票がないと、平均値は出ない。

「竜馬暗殺」は6票入っていて、平均8.0点だ。
「幸福の黄色いハンカチ」は78票入っていて、7.8点。
「青春の蹉跌」はまだ未評価。

日本語によるフィルモグラフィー。
goo映画 桃井かおり

映画でなく、一番好きなドラマならこれ。

2007.02.17

空軍大戦略 1969 英国 UA

1940年フランス戦が終ったとき、(如何にメッサーシュミットがスピットファイアに劣っていようが)ゲーリングの独空軍は英空軍と比較して数の上で圧倒的優勢だった。
ドイツは英空軍基地やレーダー網を攻撃して、ボディーブローのように体力を奪う。
しかしたった一回のベルリン爆撃が、ヒトラーを慌てさせ、形勢を逆転させる。


監督 ガイ・ハミルトン
脚本 ジェームズ・ケナウェイ
ウィルフレッド・グレートレックス
 
出演
ダウディング ローレンス・オリビエ
キャンフィールド マイケル・ケイン
ハーベイ クリストファー・プラマー
ハーベイ夫人 スザンヌ・ヨーク
パーク トレヴァー・ハワード
アンディ イアン・マクシェイン
スキッパー ロバート・ショー
アーチー エドワード・フォックス
リヒター クルト・ユルゲンス

オールスター映画であり、群像劇でもあり、しかも叙事詩だ。
メカも実物を使っており、格好良い。

飛行隊長にしてもマイケル・ケインはあっさり戦死し、クリストファー・プラマーは大やけどして、アンディは妻子を失い、スキッパーだけが最後まで現役で生き残る。
誰が死んだのか、よく見ていないと、わからなくなる。

スザンヌ・ヨークのシャツだけの姿が、昔テレビで見たとき、子供心に刺激的だった。
ただ、彼女の歩行シーンは様になっていなかった。
この歩き方は、士官ではない。


2007.02.16

魔法使いサリー 横山光輝 講談社

マンガの原作本である。
月刊りぼん〔1966年7月号から67年10月号、集英社)に連載された。
当初魔法使いサニーという題名だったのは、有名だ。
日産ではなく、ソニーが商標登録していたので、改名を余儀なくされた。

しかし今回、サリーちゃんのお母さんの名前がシーマだと知った。
日産一族だ。
でもシーマはそんな頃から走っていたかな。
また、お父さんはセドリックなのか、プレジデントなのか(笑)

「コメットさん」も、横山光輝の同時期の原作だと知った。
不思議だ。
九重祐三子や大場久美子と横山マンガが、なかなか重ならないのだ。
九重版は、アニメーションも活用されていたのだが。

ジャイアント・ロボ(上) 横山光輝 講談社

特撮ドラマの原作マンガである。
67年から10ヶ月にわたり、小学館の少年サンデーに連載された。
38年経って、それが講談社から発売された。

小沢さとる(潜水艦マンガ「青の6号」原作者)の筆が入ってるため、作者の生存中は復刻ができなかったという。
しかし、アルカイダみたいなテロ集団と言い、兵器のリアル表現と言い、今読んでも決して古くない。

ギロチン大王は、特撮版でのみ登場した。
原作はジャイアントロボ(GR1=陸)対敵ロボット(GR2=海,GR3=空)の科学対決を強調している。
大作少年の言葉で操縦される点は、原作もドラマも同じである。

2007.02.15

暴かれた策略 コナン・ドイルの事件簿 2001

ベル教授シリーズ第五作。これが最終回である。

脚本 ダニエル・ボイル
出演
ブレイニー警部補 リック・メイオール
コナン・ドイル チャールズ・エドワーズ
ドクター・ベル イアン・リチャードソン
アリシア ルーシー・アレン

女性工場主アリシアは資金繰りが立ち行かず、従業員の前で自殺する。
半年後、アリシアに金を貸していたスター氏が夜道で殺され、金品が奪われる。
死体のそばには、手袋が落ちていた。
警察はなかなか犯人捜査が進まない、ブレイニー警部補を見切りを付け、ベル教授に捜査協力を依頼する。


IMDBの評価は非常に高い(2007年2月現在8.4点)。
僕も8点までなら付けて良いと思う。
比較的高水準の作品だ。

惜しむらくは、黒幕が早々に分かってしまった。
証拠をあちこちに、ちりばめ過ぎだ。
人間的に成長したドイルが、一つずつその証拠を拾い上げて、繋いでいく。

この作品でもベル教授はミスをする
それも最初から、犯人に対する大きな判断ミスをしている。
これでは、まるでモース主任警部のようだ。

シャーロック・ホームズは、こんなミスはしないだろう。
論理を重んずるベル教授に、さらに絶対性を付加したものが、ホームズということなのだろう。

作品は第二作「惨劇の森」のような、ダークなものではない。
立派な英国風本格的推理ドラマに仕上がっている。

惨劇の森 コナン・ドイルの事件簿 2001

昨日、コナン・ドイルの恩師ベル教授シリーズ第二弾「惨劇の森」をDVDで見た。
実はヘレン・ヘイズ版ミス・マープル「カリブ海の秘密」を放送していたとき、どちらを見るか
で少し悩んだ。
そして結局そのときは放送中の、ミス・マープルを見た。
その最中に、イアン・リチャードソンの訃報が飛び込んできた。

DVDを見てみると、なかなかの傑作である。
まず犯罪性があるのか?
次に犯人は誰か?
本当の黒幕は誰か?
2時間の中で怪奇趣味やどんでん返しがあり、目が離せなかった。


眼科医になったコナン・ドイルは、美しい娘ヘザーからある幻視に悩まされていることを告白される。
森の中を自転車に乗っていると、頭巾をかぶった男に追い掛けられるというのだ。
ドイルは、恩師のベル教授に相談する。

出演
ヘザー ケイティ・ブレイク(Katie Blake )
--若いが、なかなか将来が楽しみな女優。
ベル教授 イアン・リチャードソン
--ホームズのモデル。
コナン・ドイル チャールズ・エドワーズ
--今回から俳優が交代している。

脚本 デビッド・ビリー(ノベライズも担当)

ドイルの名作短編「美しき自転車乗り」を基にした話である。
原作と違って、娘が巨額の遺産を相続することは前もってわかっている。
娘に近寄ろうとする男は、次々と殺される。
しかしベル教授が出馬しているのに、連続殺人を犯そうとは、モリアーティ教授も真っ青な殺人鬼である。

この作品はコナン・ドイルと言うより、ヨーロッパの怪談か、横溝正史作品に近いと思う。
もう少しユーモアがあれば、ディクソン・カー的だったのだが、やや暗いのが残念。


2007.02.14

名探偵モンク「容疑者は夢の中」2003

面白かったが、もっともっと面白くできたのではないか?

小包爆弾による殺人事件が起きる。
殺害されたのはアマンダ・バベッジ。
アマンダはこの2年、莫大な遺産相続をめぐって、兄ブライアンと弟リッキーと法廷で争っていた。
兄ブライアンは自動車事故で、この4ヶ月間、昏睡状態にあるため、弟リッキーに嫌疑が向けられる。
この事件はATF連邦捜査官の担当となり、地元警察の意地を見せたいリーランドはモンクに依頼する。
モンクは、小包の焼け残りから、転送郵便物であることに気付いた。
アマンダは2ヶ月前に引っ越しており、弟リッキーは姉の転居を知っていた。
モンクは、引越しを知らない兄ブライアンが犯人だと言い切る。(NHK)

出演
モンク トニー・シャルーブ
シャローナ ビッティ・シュラム
リーランド テッド・レビン

ゲスト
アマンダ ベス・スキップ
マリア ミッシェル・クルジク


ーーーネタバレーーー

犯行時点で容疑者は意識不明だった。
このアリバイを崩すのだから、わくわくするような作品だ。

しかし脚本的に気に入らない点がある。

モンクが兄を容疑者に指名するのが、あまりに早すぎるのである。
しばらくは弟を疑って、アリバイを崩そうとして崩せない。
ふと訪問した兄の家で実験用のケチャップを見つけると言う流れの方が、良かったのではないか。

下のDVDはリージョン1専用機でないと再生不可。英語音声版だが、英語字幕あり。

2007.02.13

「幸福の黄色いハンカチ」米でリメーク

高倉健さんの映画「幸福の黄色いハンカチ」をアメリカで作り直したら、トニー・オーランド&ザ・ドーンが歌った「幸せの黄色いリボン」に戻ってしまうと思うのだが。

「幸福の黄色いハンカチ」米でリメーク

もともと原作はニューヨークポスト紙のピート・ハミルのコラムである。
なのに、アメリカ人が、日本映画をわざわざリメイクする必要があるのか?
だいたい、アメリカ人はこれほどまでヒットした曲をドラマ化していなかったのか?

小津安二郎を尊敬する周防正行監督の"Shall We ダンス?"(東宝配給だけど)で日本映画の本当の面白さを思い知り、アカデミー外国語映画賞にノミネートされた松竹映画「たそがれ清兵衛」で山田洋次監督の手腕、朝間義隆の脚本の素晴らしさを感じたのであれば、彼らが松竹映画に頼りたくなるのもわからなくはない。

さらに日本語映画「硫黄島からの手紙」がアカデミー作品賞にノミネートされる時代である。
50年代に外国語映画賞(当時は名誉賞)を3回(ソ連、スウェーデンと同じ)も獲得している、日本の栄光が帰ってきたのだろうか?

しかし「ライオンキング」の屈辱を忘れていない人間としては、日本側がオファーしたこととはいえ、外人に下心があるのではないかと勘ぐってしまう。

プロデューサーは、今年80歳になる御大Arthur Cohn氏だ。
スイス出身で、アカデミー・長編ドキュメンタリー映画賞を3度受けている。

またビットリオ・デシーカが監督しドミニク・サンダが主演した"Il Giardino dei Finzi-Contini(悲しみの青春)"(1971)、ジャン・ジャック・アノー監督の「ブラックアンドホワイト・イン・カラー」(1976)、さらにスイス映画"La Diagonale du Fou"(1984)で、プロデューサーとして三度、アカデミー外国語映画賞を獲得している。

ついでながら「ひまわり」(ソフィア・ローレン主演、1970)、「セントラルステーション」(ベルリン映画祭金熊賞受賞、1998)でも、アカデミー外国語映画賞にノミネートされた。

ただ現在撮影中の作品が「黄石の子供たち」という日中戦争をテーマにした映画というのが、どうも引っかかる(笑)





2007.02.10

聖ペテロ祭の殺人 修道士カドフェル 1997

明日から聖ペテロ祭である。
しかし地元の商人は、商売が禁じられている。
地元商人は修道院に対して抗議するが、聞き入れられない。
翌朝、ブリストルから来た酒商人が殺され、川に棄てられているのを発見される。
はじめは商人同士の争いによる殺人事件と思われた。


政治的歴史的背景を持つ、名作だ。
でもイギリスの歴史を知らないと分かりにくい。

修道院があるシュールズベリは、スティーブン王(ノルマン朝最後の王ともブロワ朝唯一の王とも言われる。)が治めていた。
当時、モード女帝(マチルダ、プランタジネット朝の祖)も国内に勢力を持っていて、内戦を繰り返していた。
今回の事件も敵のスパイが暗躍していたのだ。

中立的なカドフェルと、政府の役人ベリンガーの対立も面白い。
ただし原作も面白いと思う。
原作とドラマは相当に変わっている。

原作エリス・ピーターズ
演出 ハーバート・ワイズ
脚本 ラッセル・ルイス

デレク・ジャコビ(カドフェル)
ジャクリーヌ・デフラリ(エンマ嬢)
テレンス・ハーディマン(ラダルファス院長、ミステリチャンネルでよく見る顔だ。)
アンソニー・グリーン(ベリンガー)
ブレンダン・オヘア(コルビジェ卿)




2007.02.09

イアン・リチャードソン氏死去

今日は「コナン・ドイルの事件簿」を見るか、ミス・マープル「カリブ海の秘密」を見るかで迷ったのだが、結局ヘレン・ヘイズ版ミス・マープルを選んでしまった。

そんなときに彼の訃報に触れた。
http://www.sponichi.co.jp/entertainment/flash/KFullFlash20070209057.html


イアン・リチャードソンは、TV版シャーロック・ホームズを2作品演じている。
さらにそのモデル・ベル教授も5作品で演じている。
スコットランド人でもあり、ホームズには縁のある人だ。
ついこの前は、ミス・マープル「書斎の死体」に登場していた。

しかし、この人をみると、なぜか西村晃に思えて仕方がない。
「マイ・フェア・レディー」のピカリング大佐役ウィルフレッド・ハイド・ホワイトにも似ていた。
ただし本人はヒギンズ教授(My Fair Lady)をブロードウェイで演じて、トニー賞にノミネートされている。

出演
ラマンチャの男
四つの署名(シャーロック・ホームズ)
バスカビル家の犬(シャーロック・ホームズ)
未来世紀ブラジル(テリー・ギリアム作品)
野望の階段
M.バタフライ(デビッド・クローネンバーグ作品)
コナン・ドイルの事件簿(ホームズのモデル・ベル教授)

今さらであるが、もう少しハリウッド作品にも進出してもらいたかった。


カリブ海の秘密 1983 アメリカ(TV)

ヘレン・ヘイズ主演のアメリカ版ミス・マープル。
彼女は、1930年代の美人女優(代表作「武器よさらば」、共演ゲイリー・クーパー)であり、1970年ユニバーサル映画「大空港」でアカデミー助演女優賞を獲得した。
セルマ・リッターと並んで、愛する女優さんである。

以前にテレビ朝日で日曜洋画劇場で彼女の出演するクリスティ作品を二つ見たが、そのうちの一つはビル・ビクスビーと共演していた。
それもてっきりミス・マープルものだと思っていたら、今回調べると、「殺人は容易だ」(邦題・ロンドン殺人事件)であった。

この「カリブ海の秘密」は当時、見落としたようだ。
それだけに、このドラマを生きているうちに見られるとは思わなかった。

すると
脚本 スー・グラフトン、スティーブ・ハンフリー
とある。
放映はスー・グラフトンが、「アリバイのA」(1982)を書いた後である。
アガサ・クリスティーに憧れる、新進女流作家を脚本に起用したわけだ。
今まで興味がなかった作家だが、急に親近感が湧いてきた。
ちなみに「アリバイのA」の訳者あとがきによると、スティーブ・ハンフリーは彼女の夫だそうだ。

IMDB: A Caribbean Mystery

出演
バーナード・ヒューズ(レイフィル氏)「真夜中のカーボーイ」
ブロック・ピーターズ(グラハム医師)「アラバマ物語」
シーズン・ヒュブリー(モリー)カート・ラッセルの別れた妻、この作品一の美人。
スージー・カーツ(秘書ウォルター)ジム・キャリーの「ライアーライアー」
スティーブ・マハト(グレッグ・ダイソン)「スタートレック・ネクストジェネレーション」

アメリカ(ヘレン・ヘイズ)版とイギリス(ジョーン・ヒクソン)版の大きな違いは、アメリカ版でポールグレイブ少佐が皆から愛されていたことだ。
嫌みな爺が真っ先に殺されるという、イギリス的プロットはアメリカでは受けないものらしい。
また、彼は義眼ではなかったから、左か右かなんて気にしない。
こういう脚本の単純化は必要だろう。

興味深い点は、ヒクソン版は○○がいかにも外国人の悪党なのに、ヘイズ版は金髪のイケメンだった。
唯一残念な点は、米国版は英国版と比べて捜査陣が貧相である。

総じてこのドラマは、英国ミステリと比べて、レベルの差を感じさせなかった。
米国のミステリドラマが一般にハードボイルドに偏りがちなのに、この作品はバランスがとれている。
やはり、脚本の出来が違う。

このカリブ勝負、ヘレン・ヘイズとジョーン・ヒクソンは引き分けだろう。
はたしてジェラルディン・マクイーワンは、どんな「カリブ海」を演ずるだろうか。

ジョーン・ヒクソン版「カリブ海の秘密」

本はこちら。


2007.02.06

蒼ざめた馬 1996 イギリス

アガサ・クリスティ、ノン・シリーズの映像作品(TV)。
原作が書かれたのは1961年で、後期の作品である。
タイトルは、新訳聖書のヨハネ黙示録から採っている。

芸術家マークはパブから出ると、ゴードン神父の死体を発見する。
彼は自分の潔白を証明するために、神父が持っていたメモにあった人たちを探りはじめる。
そんなとき、彼はケイトと出会う。
彼女の友人も謎の死を遂げていた。

本国でこのドラマは人気がないようだが、日本では好意的に受け止められているようだ。

主人公が原作の学者から、ビート世代の芸術家に変わっている。
また原作で登場したオリバー夫人は、ドラマではカットされている。

作品自体は(原作を読んでいないにも関わらず)、僕には犯人が最初のシークエンスでわかってしまった。
でもクリスティの原作が中盤からオカルト趣味に走って、異様な味わいが出てきた。
案外に面白かった。

せっかくビート世代に設定したのだから、BGMに凝ってほしかった。
しかしオカルト趣味とブリティッシュビートは合わないかもしれない。
所詮、時代設定がおかしかったのではないか。

出演
マーク コリン・ブキャナン
ケイト ジェイン・アッシュボーン
コリガン刑事 アンディ・セルキス
演出 チャールズ・ビースン


ドクター・ベルの推理教室 「コナン・ドイルの事件簿」 2000

監督 ポール・シード
出演
イアン・リチャードソン ドクター・ベル
ロビン・レイン コナン・ドイル
ドリー・ウェルズ エルスパス・スコット
アレック・ニューマン トーマス・ニール 

コナン・ドイルが実際にエジンバラ大学医学生だった時代の話。

ベル教授は、人を見ただけで職業を当ててしまう。
ドイルはベル教授の助手となり、彼の探偵術を間近で習得する。
ある日、ドイルと知り合いだった、辻バイオリン弾きが不審な死に方をする。
警察は事なかれ主義に毒されていて、事故死で処理してしまう。
次いで売春宿で、娼婦が襲われる。


なかなか興味深い話だった。
シャーロキアンやパスティーシュ・ファンには、たまらない内容だ。

ベル教授は実在の人物で、シャーロック・ホームズのモデルとなった人物である。
ドラマ前半のベル先生は冴えに冴えていたが、後半の山場になると、ホームズとは別人のように凡庸になってしまった。
現実は甘くないということか。

コナン・ドイル自身は、相当短気なワトソン役として描かれている。
はたして今後もワトソン役に徹するのか、ホームズ役に取って代わるのか?

またアフロヘアのイアン・リチャードソンは意外だった(笑)
西村晃の水戸黄門が、山賊に変装しているようだ。

大脱走 1963 ユナイテッド

今どきの中学生は戦争映画を見ない。
だから歴史を知らない。
甥に歴史を勉強させるために、教材として「大脱走」を選んだ。

☆☆☆

男の子が地理や歴史を好きになるには、戦争を知るに限ります。
戦争映画「大脱走」は3時間近い長さなので、二日に分けて見ましょう。

60年以上のむかし、ドイツ・イタリア・日本(同盟国)と、イギリス・アメリカ・中国(連合国)は二つに別れて戦争をしていました。

この映画は「第二次世界大戦」末の1944年に、実際にドイツ空軍管轄下の捕虜収容所でイギリス空軍少佐ブッシェルの指揮のもとで起きた脱走劇を基にしています。

戦争で軍人が捕虜になると、ジュネーブ条約に従って捕虜収容所(刑務所みたいなもの)に入れられました。
捕虜はそこで遊んでいたわけではありません。
敵の戦力を捕虜である自分たちに向けて、少しでも前線で戦っている味方に利するようにします。
すなわち脱走を図って、敵を後方で撹乱するのです。
このときもニ百余人もの捕虜の脱走計画が実行されました。

(問)はたして何人の兵士が逃げ切ることができるのでしょうか?

(注)軍人でも記章(軍人である証拠)を身につけていないと、スパイとして処刑されます。
スペインやスイスなどへ逃げ込むと、助かります。
フランスはドイツに占領されていましたが、フランス国民はドイツに反感を感じていました。
ヒルズ(スティーブ・マックイーン)は別部隊のアメリカ人ですから、イギリス将校ラムゼイの言うことを聞く義務はありません。

この映画が面白ければ、戦争映画をどんどん見てください。
そして何故ドイツとイギリスは戦争したのか考えてください。

☆☆☆

先日、26歳の女の子に「生まれて初めて、面白い映画を見ました!」と言われた。
この「大脱走」のことだった。
そんなことはあたりまえだ。
だからこそ我々の世代は、紅白の裏番組として見ていたのだ。
でもどうせだったら若いうちにみておくと、良いことがあるだろう。



2007.02.05

代価はバラ一輪 「修道士カドフェル」1997

12世紀、イングランドにあったベネディクト修道院での話。
十字軍の勇士カドフェルが一念発起して修道士になったが、豊かな経験から様々な事件を解決する。

ジュディス・パールは夫を失い、思い出の詰まっている屋敷を修道院に寄贈する。
交換条件は、年に一度、そこに咲いたバラの差し入れだ。
そのバラを世話している、修道士がバラの根元で死体として発見される。
さらにジュディスも姿を消す。


第三シリーズ、最初の作品。
サンプル数が少ないのだろうが、imdbの評価が2007年2月現在9点台と、異常に高い。
たしかに面白かったが、プロットは大したことはなく、そこまで評価できる作品とも思えない。

もしかしたら欧米人は、このヒロインを評価しているのかも知れない。
彼女は、キティー・アルドリッジ(kitty aldridge、「野望の階段II」)である。
ちょっと見には、テニスのナブラチロワにもローラ・ダーンにも似ている。
でも、やや垂れ目で鼻筋が通っており、何よりスレンダーな点が魅力的である。

俺も好みだ。
こういう趣味は万国共通なのか。

しかし最後に美女と野獣がくっついたのは、ショックだった。

出演
ブラザー・カドフェル デレク・ジャコビ
ジュディス キティー・アルドリッジ
ベリンジャー アンソニー・グリーン
ニール トム・マニオン
監督 リチャード・ストラウド
原作 エリス・ピーターズ





2007.02.03

オリエント急行殺人事件 1974 パラマウント

ビデオは持っていたが、DVDをはじめて見た。

やはりジャクリーン・ビセットは美しい!
美しすぎる!感動ものだ。

音楽も、衣装もさらにオリエント急行が出発するときのセットも楽しめた。
水野晴郎監督の「シベリア超特急」とは偉い違いだ(笑)

当時の大作時代の名残で、異常なほど金をかけている。
ローレン・バコールのハバード夫人は、原作を読んでみるとイメージが違うことに気付く。
怪演である。

大好きなジャクリーン・ビセットは、原作ではもう少し出番があったのだが、映画ではそれほどでもなかったのだ。
バネッサ・レッドグレイプは美しいだけで、演技力を発揮できなかった。

1974年映画の配役は次の通り。
アルバート・フィニー: エルキュール・ポワロ
ローレン・バコール: ハバード夫人
イングリッド・バーグマン: グレタ・オールセン(アカデミー助演女優賞)
ジャクリーン・ビセット: アンドレニイ伯爵夫人
ショーン・コネリー: アーバスノット大佐
アンソニー・パーキンス: マクイーン氏
ヴァネッサ・レッドグレイプ: メアリ・デベナム
リチャード・ウィドマーク: ラチェット/カセッティ
監督シドニー・ルメット


申し分のないメイド 名探偵ポワロとマープル

前回の「風変わりな遺言」に引き続き、DVDアニメ名探偵ポワロとマープル第二巻から。

セントメアリーミード村にも開発の波は少しずつ押し寄せているのだろうか。
新興市民が、次々とよそから引っ越してきた。
その一家ラビニアさんのお宅で、メイド・グラディスがクビになる。
近所では新しいメイドはなかなか見つからないだろうと、言われた。
しかしラビニア家に美しいメイドが、格安の給料で現れたのである。

犯人はセントメアリーミードでの一、ニヶ月の滞在で、近隣の財産をリサーチした。
それにも関わらず、彼女らにとって、もっとも危険なミス・マープルに注意しなかったのは何故か?

この点は、原作(短編集「愛の探偵たち」所収)を読んで、やや不思議に感じた。
アニメでもその謎は解かれていない。

ミス・マープルを噂好きな田舎ものと甘く見たのだろうが、犯罪者としては失格である。

原作では懐かしいスラック警部やヘイドック医師が出てくるが、アニメでは省略している。
限られた時間では仕方ない。(原作は、おそらく相当初期の作品だと思われる。)

そのかわりアニメではグリゼルダ(セントメアリーミード村の牧師夫人)が現れる。

ついでながら声優では、「ふたり酒」で有名な演歌歌手川中美幸が芸達者振りを見せてくれる。
彼女はアニメのアテレコ経験があったのだろうか?








2007.02.01

風変わりな遺言 名探偵ポワロとマープル

思うところがあって、またアニメ「名探偵ポワロとマープル」を見ている。
ここでは、原作とアニメを対比したいと思う。

原作は「奇妙な冗談」(早川クリスティ文庫「愛の探偵たち」所収)である。

若いカップルは大おじの財産をあてにしていたが、大おじの死後、遺産は見つからない。
そこでミス・マープルに相談するのだが・・・

アニメには姪のメイベル・ウェストが存在するため、ラストでシャンペンを乾杯するわけにはいかなかったが、全体としては原作を忠実に再現している。

二人が遺産を根掘り葉掘り調べたことをマープルが批判するときに、少し違いがある。
原作でマープルは二人に対して、はっきり「必要なのは計画性よ。(One should have a plan.)」と言っている。
そして「ぴかぴかに磨いた、リノリウムの床で滑って骨折する話」に続く。

しかしアニメでマープルは、その計画性云々について何も言っていない。
その方が、その後に続く「リノリウムの床」とつながりが良い。
単純に「何事も程度が肝心だ」と言う意味になるのだ。

という風に声優の問題を考えなければ、気を配った脚本だと思う。


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