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2009年7月

2009.07.24

無実はさいなむ 2007 ITV

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ジェラルディン・マッキーワン主演のミス・マープル・シーズン3、第四作にして、最終作品。
今回はノン・シリーズの傑作「無実はさいなむ」を大胆に脚色している。
なかなか良い出来だ。

演出 Moira Armstrong
原作 Agatha Christie
脚色 Stewart Harcourt

配役:
Geraldine McEwan : Miss Marple
Juliet Stevenson : Gwenda  (”Emma”)
Alison Steadman    : Kirsten Lindstrom
Stephanie Leonidas : Hester Argyle
Lisa Stansfield    : Mary Durrant
Jane Seymour    :  Rachel Argyle ("Live and Let Die")
Julian Rhind-Tutt : Dr Arthur Calgary

裕福な夫人レイチェル・アーガイルが殺された。
すぐ彼女の養子の一人ジャッコが逮捕され、程なく死刑になった。
二年後、寡夫になったレオ・アーガイルは秘書グウェンダと再婚することになった。
ミス・マープルも招待される。
しかし南極帰りのカルガリ博士がジャッコのアリバイを証言したため、一族は再び疑心暗鬼にさいなまれる。
家族のなかにレイチェル殺しの真犯人はいるのだ。


IMDBでは、いつものように評価は極端に分かれている。
アガサ・クリスティ原理主義者は、ノン・シリーズに名探偵を登場させることがお気に召さない。
まして筋書きが、原作と似ても似つかないものになっている。

でもこの作品にかぎっては配役、脚本ともに力が入った,善いものである。
ハリウッドでも有名な女優であるジェーン・シーモアが出演する。
ジュリエット・スティーブンソンもよく知られた顔だ。

脚本も悪くない。
いっそ変えるなら、これぐらい大胆にやる方が面白い。
同じ原作の映画「ドーバー海峡殺人事件」(1984)があるので、脚本家も力が入ったようだ。
難を言えば、犯人がはじめからやや目立ちすぎていた。
原作を知らない人でも、すぐわかってしまう。

ジェラルディン・マッキーワンのミス・マープルを総括すると、
キャラが立ちすぎて、ジョーン・ヒクソンの作り出した、ミス・マープル像(これが決して原作似とは思わない。ただし、アガサ・クリスティは彼女にやって欲しかったそうだ。)と、かけ離れてしまった。
ミス・メープルソープか何か、新しいキャラクタを創造していれば、これほど批判されることはなかった。

次のミス・マープル・シーズン4は、既に放送が始まっている。
作品は「ポケットにライ麦を」「殺人は容易だ」「何故エバンスに頼まなかったか」「魔術の殺人」である。
「殺人は容易だ」はビル・ビクスビー主演で映画化されているノンシリーズ。
「何故エバンスに頼まなかったか」は本来トミーとタッペンスのシリーズだ。

主演はジュリア・マッケンジー(下の写真)。
マッキーワンと同じ舞台畑の人だ。
ぱっと見は,「奥様は魔女」のクララおばさんに似ている。

でもインタビューでは
I’m under no illusions about the size of the task ahead. 
と言っている。(イギリスの)国民的仕事を前にして明鏡止水だそうだ。
なかなか頼もしい。


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復讐の女神 2007 ITV

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新ミス・マープル、シーズン3の第三回。
原作では第十一作(実質的最終作)になる。
ドラマは、例によって原作を大きく改変している。

演出:Nicolas Winding Refn

原作:Agatha Christie、 Nicolas Winding Refn
脚色:Stephen Churchett

配役:
Geraldine McEwan : Miss Jane Marple
Laura Michelle Kelly : Verity Hunt , Margaret Lumley (photo)
Richard E Grant : Raymond West
Ruth Wilson : Georgina Barrow
Ronni Ancona : Amanda Dalrymple
Adrian Rawlins : Derek Turnbull
Will Mellor : Martin Waddy
Amanda Burton : Sister Clotilde



ミス・マープルの知人であるラフィエル氏が亡くなった。
彼はミス・マープルに条件付遺贈をしていた。
その条件は、殺人事件の謎を解決すること。
甥のレイモンド・ウェストとともに、ミス・マープルは遺言の指示通り、ミステリーバスツアーに参加する。
まもなく、参加者の一人の老人が心臓発作を起こし、翌朝亡くなっているのが発見される。
しかしミス・マープルは老人の枕元にあった瓶を調べてくれと警官に訴える。


今シリーズはじめて、甥のレイモンドが活躍する。
しかし、彼は稀代の女たらしで、いまだ独身だった。
娘のメイベルなど影も形もない(笑)

原作やジョーン・ヒクソン版「復讐の女神」は、激しい違和感がある。
バスツアーで殺人が起きたのにあえて続行したり、ミス・マープルが三姉妹を訪ねるため、ツアーから抜け出すあたりだ。
いっそのこと、ツアーを孤島に閉じ込めた方がわかりやすいと思った。
今回はミス・マープルがツアーから抜け出すことはなかった。
しかし、殺人ツアーは中止されるべきではなかったのかな(笑)

注意、ネタバレビデオです。


2009.07.22

ゼロ時間へ 2007 ITV

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ミス・マープル第三シリーズ第二作。
原作ではバトル警視が登場する。
しかしドラマでは、ミス・マープルものに仕立て直している。

演出:David Grindley
脚本:Kevin Elyot
原作:Agatha Christie

配役
Geraldine McEwan : Miss Marple
Greg Wise  : Nevile Strange
Saffron Burrows  : Audrey Strange
Eileen Atkins : Lady Camilla Tressilian
Julian Sands : Thomas Royde
Zoe Tapper : Kay Strange
Paul Nicholls : Ted Latimer
Julie Graham : Mary Aldin
Tom Baker : Frederick Treves
Eleanor Turner-Moss  : Diana (写真)


推理小説では殺人から話は始まる。しかし殺人は結果にすぎない。
原因がいくつもあって、それらすべてが一点に収束する。ゼロ時間に向かって。
裕福なトレシリアン夫人は海辺のガルズポイントで寝たきりの生活をしていた。
ある夏、彼女は知人たちを招待する。
その中にはテニスプレイヤーのストレンジ夫妻、ストレンジの別れた妻が含まれていて、不穏な空気が流れていた。
ホテルに宿泊していた訪問客の一人、弁護士のトリーブズが死体で発見される。
心臓発作だった。

この作品はノンシリーズだが、かなり人気がある。
しかし読み直してみると、何を今さらという感じもする。
この話は一発ネタだ。
結末を知ってしまうと、犯人を忘れるほど時間が経つまで、二度と読みたくなくなる。
(実際、僕は忘れていた。)
探偵役のミス・マープルがどうこうというのでなく、ポワロが出てきても同じ事だ。
だから原作では、あえてバトル警視に振ったとも考えられる。


もちろん、ジェラルディン・マッキーワンの演技を楽しみたい人には、お奨めできる。
写真は出演者の一人、エレノア・ターナー・モス。
話題の新進女優で、少ししか出番はないが、ミス・マープルにサジェスチョンを与える、重要な役である。


Youtubeには見あたらなかったので、同年にパスカル・トマ監督が撮ったフランス映画の方を上げておく。
この方がさらに評価は低い。


2009.07.21

バートラムホテルにて 2007 ITV

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ジェラルディン・マッキーワンの「ミス・マープル」シリーズ3を、今日から英国版DVDで鑑賞し始めた。
この作品は、IMDBによると評価は6.9と低め。
ジョーン・ヒクソン版と比べて、脚色が強すぎるのだろう。
僕はジョーン・ヒクソン版のラストが好きではない。
だから、このドラマの結末は安心して見ることができた。

演出: Dan Zeff
原作: Agatha Christie
脚色: Tom MacRae

配役
Geraldine McEwan : Miss Marple
Polly Walker : Bess Sedgwick(ポワロ「エンドハウスの怪事件」のニック・バックリー役)
Francesca Annis : Lady Selina Hazy(トミーとタッペンス・シリーズのタッペンス役)
Emily Beecham : Elvira Blake(なかなかの美人)
Mary Nighy : Brigit Milford
Martine McCutcheon : Jane Cooper(「ラブ・アクチュアリー」)
Charles Kay : Canon Pennyfather
Vincent Regan : Mickey Gorman
Hannah Spearritt : Tilly Rice
Stephen Mangan : Inspector Larry Bird


第二次世界大戦後のロンドン。
ミス・マープルは子供の頃に訪れた、懐かしのバートラムホテルに宿泊する。
ところがメイドのティリー・ライスが屋上で殺されて、事態は一変する。
ミス・マープルは同僚メイドのジェーン・クーパーの協力を得て、捜査を開始する。

原作はシリーズ10作目(1965)で、ビートルズの話が出てきたと思うが、
ドラマでは20年もさかのぼるため、ナチスの残党とそれを追うスパイが出てきた(笑)

出演者では、ポリー・ウォーカーに貫禄が付いた。
はじめは誰だかわからなかった。
フランチェスカ・アニスの方は華やかな感じで、あまり変わっていなかった。
エルヴィラ役の娘が美しかったが、イギリスの視聴者はアイドル歌手から女優へ成長した、
マルティン・マッカチョン(写真)がお目当てだったらしい。



2009.07.18

ハリー・ポッターとアズカバンの囚人 2004 英国

監督:アルフォンソ・キュアロン
脚本:スティーブ・クローブス
音楽:ジョン・ウィリアムズ

配役:
ハリー・ポッター:ダニエル・ラドクリフ
ロン:ルパート・グリント
ハーマイオニー:エマ・ワトソン
ダンブルドア校長:マイケル・ガンボン
シリウス・ブラック:ゲイリー・オールドマン
ルーピン先生:デヴィッド・シューリス
スネイプ先生:アラン・リックマン
トレローニー先生:エマ・トンプソン
ハグリッド先生:ロビー・コルトレーン
マクゴナガル先生:マギー・スミス
ロスメルタ夫人:ジュリー・クリスティ

アズカバン監獄の囚人シリウス・ブラックが脱獄した。
ブラックはヴォルデモートの部下であり、十二年前、ポッターの両親を裏切り、大量殺人を犯している。
今回、彼はハリー・ポッターを殺すために脱走したという。
ディメンターといわれる吸魂鬼が、ホグワーツ校警護のために現れる。
ハリーはディメンターを見た途端に卒倒してしまう。


シリーズ第3弾。
原作を大きく脚色していた。
人によっては、テンポが良い映画だったというかもしれないが、
僕は原作の方が面白かった。

前作と比べて、ハリー、ロンをはじめ、学生役の俳優がずいぶん大人になっていた。
撮影に時間をおいたのだろう。

リチャード・ハリスが亡くなったために、ダンブルドア校長役はマイケル・ガンボンに交替した。
しかし、他の配役は今後の展開を期待させるものだった。
何しろ、ゲイリー・オールドマンとエマ・トンプソンである。
ジュリー・クリスティもちょっと出ている。
大英帝国の底力を思い知らされた。



2009.07.17

ハリー・ポッターと秘密の部屋 2002 英国


監督:クリス・コロンバス (共同プロデューサーも兼ねる)
脚本:スティーブ・クローブス
音楽:ジョン・ウィリアムズ

配役
ハリー・ポッター:ダニエル・ラドクリフ
ロン:ルパート・グリント
ハーマイオニー:エマ・ワトソン
ダンブルドア校長:リチャード・ハリス
ハグリッド:ロビー・コルトレーン
ジニー:ボニー・ライト
トム・リドル:クリスチャン・コールソン
ロックハート先生:ケネス・ブラナー
スネイプ先生:アラン・リックマン
マクゴナガル先生:マギー・スミス


ハリーは夏休み、ダーズリー家に帰省していた。
そこへ見窄らしい格好をした妖精ドビーが現れる。
ハリーは、ドビーにホグワーツに戻るなと忠告される。
しかし彼が言うことを聞かないと、ドビーはケーキを客にぶつけて消えてしまう。
犯人にされたハリーは叔父さんに叱られ、部屋に幽閉されてしまう。

シリーズ再開前の復習だ。
「秘密の部屋」はシリーズ第二弾。
前回、倒されたヴォルデモートが再び過去にさかのぼって、ハリーに挑戦する。

第二作の原作は第一作と比べ、ややテンションが下がる。
一方、映画は第二作の方が善くできていた。
たぶん、前作と同時期に撮影されたもので、俳優のコンビネーションが善かったのだろう。
しかしラストバトルが退屈なのは、原作も映画も同じだった。

名優ケネス・ブラナーが「闇の魔法教師」役で登場。



2009.07.10

腰抜け二丁拳銃 1948 MGM

監督:ノーマン・マクロード

出演:
ペインレス・ポッター ボブ・ホープ
カラミティ・ジェーン ジェーン・ラッセル

カラミティ・ジェーンは州知事から原住民に武器を密売している悪党を摘発して欲しいと依頼を受ける。
彼女はある幌馬車隊に密売の疑いを持つ。
そこで臆病な歯科医ポッターをだまして結婚し、新婚旅行客として隊に参加する。

西部劇コメディだ。
30年ぶりぐらいに見た。
前はフジテレビの土曜ゴールデン洋画劇場だったか。
今回、映像がリマスタリングされていて、非常にきれいだった。

しかし、ジェーン・ラッセルのアクションシーンで、スタントマンが演じているとはっきりわかるのは興ざめだった。
原題は”The paleface”、青白い顔、すなわち原住民から見た白人という意味だ。
人種対立が感じられる。
それと比べて、当時の日本の映画会社がつける邦題は、実にセンスがあった。


「ボタンとリボン」はアカデミー主題歌賞に輝いている。
日本でも池真理子が歌い、当時大ヒットした。



2009.07.09

おもいでの夏 1971 ワーナー


監督 ロバート・マリガン

製作  リチャード・ロス

脚本 ハーマン・ローチャー

撮影 ロバート・サーティース

音楽 ミシェル・ルグラン

キャスト:
ジェニファー・オニール (Dorothy)
ゲイリー・グライムス (Hermie)
ジェリー・ハウザー
オリヴァー・コナント
キャサリン・アレンタック
クリストファー・ノリス
ルー・フリッゼル

1942年、15歳のハーミーはニューイングランドの島に避暑にやってきていた。
年頃になった彼には、新婚夫婦の姿がまぶしく映った。
しかし夫の方が出征する。
彼は残った妻に思い切って声を掛ける。

「個人教授」(ナタリー・ドロン)、「経験」(ジャクリーヌ・ビセット)のあとで作られた映画。
当時の年上の女性との恋を描いたものとしては、もっとも品があり美しい映画。
ミッシェル・ルグランがアカデミー音楽賞を取っている。


姑獲鳥の夏 2004 ジェネオン


監督 実相寺昭雄
原作 京極夏彦

出演:
中禅寺秋彦 堤真一
関口巽 永瀬正敏
久遠寺涼子・梗子(二役) 原田知世
榎木津礼二郎 阿部寛
安和寅吉 荒川良々
木場修太郎 宮迫博之
青木文蔵 堀部圭亮
中禅寺敦子 田中麗奈
久遠寺菊乃 いしだあゆみ
久遠寺嘉親 すまけい

関口巽「二十箇月もの間子供を身籠っていることができると思うか」
京極堂「この世には不思議なことなど何もないのだよ」

夏の暑さをまったく感じられなかった。
実相寺監督の遺作である。
監督の体調のせいか、原作を読んでいることを前提に作られた映画になっている。
読んでない人にはわからないだろう。

永瀬正敏は本来もっとうまいのだが、この関口巽役はどこかずれている。
案の定、次作「魍魎の匣」では尿路結石で降りてしまった。
よほどストレスがたまったのだろう。

しかし、田中麗奈だけは美しかったheart


ビューティフルドリーマー 1984 キティフィルム


監督・脚本 押井守

原作 高橋留美子

声優:
ラム:平野文
諸星あたる:古川登志夫
しのぶ:島津冴子
面堂:神谷明
テン:杉山佳寿子
サクラ:鷲尾真知子
メガネ:千葉繁
夢邪鬼:藤岡琢也

1981年から始まった、テレビアニメ「うる星やつら」の劇場版第二作である。
見た当時は、背筋が寒くなるほどの傑作だと思った。
宮崎駿作品なんか100年たっても敵わないと思っていた。
今から考えると大げさだったが、それでもやはり大傑作である。

学園祭前夜の慌ただしさに思い出がある人も多いだろう。
そんな夜が永遠に続いたとしたら、如何なるか?


DVDは日本語版よりリージョン1の英語版(日本語音声あり)の方が入手しやすい。
ただし、リージョンフリーのプレイヤーが必要である。

クレイジーイングリッシュ 1999 中国


監督 チャン・ユアン 
出演 リー・ヤン

題名から受けるイメージと違い、ごくオーソドックスなドキュメンタリー作品だった。
フランス語学習で使うような、ハンドアクション付き発音で中国人に英語を教える。

それも一人や二人相手ではない。
一つの学校の学生全員を校庭に集め、発音のレッスンをしてしまう。
大声を出させて、腹筋で発音することをわからせる。

そして「中国人よ自信を持て、日本を憎むぐらいなら外国を受け入れた中国自身を憎め」と言う。
それはもっともである。

ウイグルのトルコ系の子供たちの笑顔が印象的だった。
10年後の今、この映画を撮っても、あの笑顔にはもう会えない。

最近のクレイジー・イングリッシュの様子。

2009.07.08

天井桟敷の人々 1945 フランス

第二次大戦末期、ヴィシー政権下で製作された大作映画。
バックステージもので、二部に別れている。
翌年ヴェネチア国際映画祭で特別賞を受賞している。

Director:Marcel Carné (嘆きのテレーズ)
Writer:Jacques Prévert

Cast
Arletty ... Garance (Claire Reine)
Jean-Louis Barrault ... Baptiste Debureau
Pierre Brasseur ... Frédérick Lemaître
Pierre Renoir ... Jéricho
María Casares ... Nathalie (as María Casarès)
Marcel Herrand ... Pierre-François Lacenaire


ときは19世紀初頭、ギャロンスは今は落ちぶれた女優だ。
悪党ピエールとスリを働いたが、バティストのパントマイムに救われる。
ギャロンスはバティストの一座で働くようになり、バティストと愛し合うようになるが、再びピエールの事件に巻き込まれ、伯爵に庇護を求める。


以上が第一部「犯罪大通り」の内容だ。
第二部「白い男」では伯爵の愛人となったギャロンスが、パントマイムのスターになったバティストと再会を果たす。


知らなかったのだが、アルレッティは当時47歳だったそうだ。
そう言われれば、そのように見える。彼女は姥桜だったわけだ。
バティストもマザコン少年だったのであろう。
だから、年上の女に燃え上がってしまい、それを糧にして役者として大きくなる。


この映画って、イタリアンオペラと1970年頃のイタリア青春映画をつないでいるような気がする。
フランス映画の軽さが感じられない。
ちょっと重い。
だけれど、フランス映画の史上ナンバーワンだそうだ。



2009.07.07

丹下左膳余話・百万両の壺 1935 日活京都


監督 山中貞雄
出演 大河内傳次郎
    喜代三
    沢村国太郎
    花井蘭子

丹下左膳は大岡越前のサブキャラクターだったが、隻眼隻腕の剣士という設定が受けて、スピンアウトした。
当初はニヒルな役だったが、作を重ねるにつれ、次第に正義漢へと変わっていく。
そして伊藤大輔監督が日活を辞めたため、若い山中貞雄に出番が回ってきた。
山中貞雄は従来の左膳像をパロディにして、この「百万両の壺」を見事に人情喜劇に仕立てた。
これ以後のチャンバラコメディに多大な影響を与えた作品である。

テレビドラマ「ぶらり信兵衛道場破り」でもあった、道場破りの八百長の原型がここで見られる。


喜代三(きよぞう)姐さんは小股の切れ上がった鹿児島の芸者さんだった。
しかし「鹿児島小原良節」をレコードに吹き込んでから、全国的に人気が出た。
その後、名曲「明治一代女」(作曲は大村能章)を大ヒットさせる。
映画でも活躍したが、中山晋平の後添いに入って引退した。
この作品でも独特な声で艶のある演技を見せてくれる。

殺意のキャンバス 1989 アメリカ

監督: ジム・フローリー

出演: ピーター・フォーク
   パトリック・ボーショー
   フィオヌラ・フラナガン
   シーラ・ダネーズ
       ヴィト・スコッティ

海辺の豪邸で3人の女性に囲まれて暮らす天才画家バーシーニは、隣りに住む前妻ルイーズから心理学者のシドニーと結婚すると告げられる。ルイーズだけが知るバーシーニの重大な秘密がシドニーにもれることを恐れた彼は、浜辺にいたルイーズを失神させ、でき死に見せかけた。だが遺体が片方だけコンタクト・レンズをつけていたことから、コロンボが動き出し、ルイーズが生前に語った夢の断片に隠された天才画家の秘密を解き明かす。(NHK)

謎解きの鍵はルイーズが見た夢だった。
それを犯人に夢判断させる。
しかしコロンボとフロイト的夢判断は合わないと思う。



2009.07.05

緑の光線 1986 フランス


エリック・ロメール監督がヴェネチア映画祭で金獅子賞を獲得した「喜劇と格言劇集第五話(第四作)」
台本無しの即興映画である。
素人俳優を多用して、意外な効果を得ている。

この作品のおかげでフランス人にも奥手で優柔不断な女性がいることが、よくわかった(笑)

監督 エリック・ロメール

製作 マルガレット・メネゴス

脚本 エリック・ロメール

撮影 ソフィー・マンティニュー

音楽 ジャン・ルイ・ヴァレロ

出演:
マリー・リヴィエール(恋の秋) 
ヴァンサン・ゴーチエ
カリタ
マリア・ルイザ・ガルシア

秘書デルフィーヌは夏休みを取るが、一緒にバカンスに行くはずだった友人はキャンセルしてしまう。
彼女は一人旅は嫌いだし、ボーイフレンドもいない。
他の友人が哀れに思い、シェルブールに連れて行くが、いっそう惨めになり、パリに帰ってくる。
アルプスへ行っても、海へ行っても彼女は楽しくない。
そんなときビアリッツの海辺で「緑色の夕陽が見えたとき、本当の自分をしることができる」という噂を聞く。


あらすじを読んでも、あまりおもしろくない。
本質は台詞ではなく、表情にある。
デルフィーヌの優柔不断ぶりがすさまじく、イジイジしてくるのだが、同時に心配してしまう。
それを引き立たせているのが、周囲の素人演技だと思う。

「緑の光線」とはジューヌ・ヴェルヌによって書かれた恋愛小説である。
この映画はこの小説をモチーフにして作られている。


このシリーズは一つの映画に一つのことわざが使われている。
この映画では、
Ah, que le temps vienne... Ou les coeurs sèprennent. (Rimbaud)
が引用されている。

2009.07.04

死との約束 2008 ITV

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2008年のポワロシリーズ最終作。
「ナイルに死す」と同じ頃に書かれた中東旅情ミステリー。
「死海殺人事件」として映画化されたこともあり、通のファンには愛されている作品だ。
加虐趣味の意地悪ばあさんが白昼、炎天下で殺される。
虐められていた養子に疑いの目が向けられる。
ポワロの推理は?

予算が余っていたかのように、出演者は大物揃いである。
少し悪い予感がするが、如何だろう。

Directed by Ashley Pearce
Screenplay by Guy Andrews
Novel by Agatha Christie

Cast
David Suchet ... Hercule Poirot
Christina Cole ... Dr. Sarah King
Zoe Boyle ... Jinny Boynton
Tom Riley ... Raymond Boynton
Emma Cunniffe ... Carol Boynton
Angela Pleasence ... Ex-Nanny
Beth Goddard ... Sister Agnieszka
Christian McKay ... Jefferson Cope
John Hannah ... Dr. Gerard
Elizabeth McGovern ... Dame Celia Westholme
Tim Curry ... Lord Boynton
Cheryl Campbell ... Lady Boynton
Paul Freeman ... Colonel Carbury

1937年のシリア。
ポワロは洗礼者ヨハネの遺骨発掘を見学するツアーに参加していた。
ボイントン卿と息子レナードが発掘を主導していて、裕福なアメリカ人のボイントン夫人がスポンサーをつとめている。
ボイントン夫人はサディストで、養子レナード、養女キャロル、ジニーを虐めて楽しんでいた。
他にツアーの一行にはサラ・キング医師、ジェラール博士、シスター・アグネスカ、旅行作家セシリア・ウェストホルム、それにアメリカ人ジェファソン・コウプがいる。
ある夜、ポワロは「彼女は殺されなければならない。」と言う声を聞く。


今回の作品もまた原作と大きくかけ離れている。
とくにお涙頂戴に仕上げたのが気に入らない。
一度しか読んでいないが、犯人が明らかになったときに、ほっとしたものだ。
でもこのドラマでは、救いがない。
だいたい、この結末では「ナイルに死す」と、どこが違うんだ?

前作「マギンティ夫人は死んだ」ではうまく演出したアシュレー・ピアスだが、この作品は失敗作。
大物を使いすぎているから、こういう結果を呼ぶ。
スターはせいぜい一人で十分だ。
スターがいなくても、脚本の書きようで、いくらでもおもしろくできたはずだ。

こんな事をやってたら、「オリエント急行殺人事件」に行き着く前に、デビッド・スーシェが下りて、シリーズが終わってしまうだろう。


ドラマが見あたらないので、映画版の死海殺人事件(1988)
キャスティングはこのドラマより数段上だが、超大物が出ているため、誰が犯人か見え見えだ。


今回のシリーズでは、やはり「マギンティ夫人は死んだ」がベスト。
次は「鳩のなかの猫」、「第三の女」そして「死との約束」の順だ。

人気がない作品ばかり選んでいるので、NHKとしてはなかなか放映できない。
それでも、おそらく8月か年末には放送するだろう。

2009.07.03

第三の女 2008 ITV

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シリーズ第三弾。
今夜も英国版DVDで鑑賞。
後期のポワロものは意外に掘り出し物が多いのだが、ドラマでは如何か?

Directed by Dan Reed
Novel by Agatha Christie
Screenplay by Peter Flannery

Cast:
David Suchet ... Hercule Poirot
Jemima Rooper ... Norma Restarick
Clemency Burton-Hill ... Claudia Reece-Holland
Matilda Sturridge ... Frances Cary
Tom Mison ... David Baker
James Wilby ... Andrew Restarick
Caroline O'Neill ... Nanny Lavinia Seagram
Peter Bowles ... Sir Roderick Horsfield
Lucy Liemann ... Sonia
Haydn Gwynne ... Miss Battersby
John Warnaby ... Inspector Nelson
David Yelland ... George
Zoe Wanamaker ... Ariadne Oliver

ある日、ポワロは取り乱した若い女性の訪問を受ける。
彼女はノーマといい、人を殺したかもしれないと言う。
しかし彼女は、ポワロを見て「年を取りすぎている」と言って、逃げ出す。
実はオリバー夫人がノーマとその二人のルームメートのパーティーに招かれ、そこでノーマから相談を受けて、ポワロを紹介したのだ。
その後、ノーマの乳母だったミス・シーグラムがナイフで腕を切って、死んでいるのが発見される。
自殺という報告だったが、ポワロは腑に落ちない。
ポワロがノーマの父を訪ねているとき、オリバー夫人は暴漢に襲われる。

昨日の「鳩のなかの猫」は原作を少し改編していたが、この作品はさらに大きく改造している。

ドラマの前半部分は良かった。
主役ノーマは、ジミー大西の妹のような顔つきで、ぱっとしない感じ。
その彼女が番組冒頭に
"Beside you're too old."
と言ってポワロのプライドをずたずたにしてしまう。

また執事のジョージもかなり良い味を出していた。
オリバー夫人はシャーリー・マクレーンのように派手になってきた(笑)


しかしドラマの後半では、原作の大どんでん返しを使ってない(あるいは使えない)のだ。
ハイビジョンの時代には、この手のトリックは難しいのだろう。
そのために、原作からずれていった。
おかげでノーマが○○することになる。
最後は無理矢理帳尻を合わせたが、かなり消化不良の感が残った。


日本人は江戸川乱歩から京極夏彦まで、後期アガサ・クリスティのような心理的推理小説を非常に好んでいるが、
多くのアメリカ人やカナダ人は、そんな小説を嫌っている。
そういう連中は原作より、ドラマの方が良かったと言っているようだ。

2009.07.02

鳩のなかの猫 2008 ITV

N281


シリーズ第二弾。
学園ミステリーで、原作は僕も大好きだ。
再び、英国版DVDで鑑賞した。

Director:James Kent

Novel by Agatha Christie
Screenplay by Mark Gatiss

Cast
David Suchet ... Hercule Poirot
Harriet Walter ... Miss Bulstrode
Claire Skinner ... Miss Rich
Susan Wooldridge ... Miss Chadwick
Natasha Little ... Ann Shapland
Amara Karan ... Princess Shaista
Adam Croasdell ... Adam
Amanda Abbington ... Miss Blake
Miranda Raison ... Mlle Blanche
Elizabeth Berrington ... Miss Springer
Jo Woodcock ... Jennifer Sutcliffe
Lois Edmett ... Julia Upjohn
Anton Lesser ... Inspector Kelsey

中東のRamat国(イラクがモデル)でクーデターが成功して、王様と英国人の専用飛行機操縦士が死ぬ。
唯一の王位継承者であるシャイスタ王女は英国にいた。
ブルストロード先生が経営する寄宿舎学校メドウバンクに転校したのだ。
ところがある夜、体育のスプリンガー先生が槍で突き刺されて死んでいるのが発見される。
ポワロとケルシー警部はこの殺人事件を探るが、女子校の教師たちは多くの秘密を抱えていた。
そうするうちに、シャイスタ王女が誘拐され、仏語のブランシュ先生は殺害される。


残念ながら、原作とは全く違う筋書きだ。

ポワロが最初から登場するのは仕方ないとして、アダムの立場を早々に明らかにしたり、ミス・シャプランドと恋仲にするのは如何か?
美人が大勢出てきたのは大変満足しているが、最後のエピソードは余計だった。
ラストは犯人の悪態だけで終わらせて欲しかった。

この作品は、遺体の描写がなかなかえぐい。
演出家はホラーにしたかったのだろうか。


2009.07.01

マギンティ夫人は死んだ 2008 ITV

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NHKでの放送を待ちきれず、割安な英国版DVDで楽しんだ。
地味な原作ながら、なかなかの出来である。
ただし日本語吹き替え版が如何なっているかは、責任を持てない。


Directed by Ashley Pearce
Novel by Agatha Christie
Screenplay by Nick Dear

Cast
David Suchet ... Hercule Poirot
Joe Absolom ... James Bentley
Richard Hope ... Supt. Harold Spence
Sarah Smart ... Maude
Raquel Cassidy ... Maureen Summerhayes
Richard Dillane ... Major Summerhayes
Simon Shepherd ... Dr Rendell
Emma Amos ... Bessie Burch
Billy Geraghty ... Joe Burch
Ruth Gemmell ... Miss Sweetiman
Mary Stockley ... Eve Carpenter
Zoe Wanamaker ... Ariadne Oliver
Paul Rhys ... Robin Upward
Sian Phillips ... Mrs Upward
Amanda Root ... Mrs Rendell
Richard Lintern ... Guy Carpenter

ブロードヒニーの下宿屋のおかみさんが撲殺されて、下宿人が逮捕され、死刑判決が下りる。
しかしスペンス警視はその判決に納得がいかず、ポワロに相談する。
早速、現地に入ったポワロは、いまはモーリーン・サマーヘイズが経営する下宿屋に宿泊して、聞き込みを開始する。
ちょうどその頃、オリバー夫人もまた、彼女の書いた小説の脚本化の打ち合わせで、ブロードヒニーに逗留していた。

僕は犯人を知っていたので、混乱しなかったが、
もし知らなければ、ミスリードされること夥しい。
俳優の顔ではなく、英語字幕ばかり読んでいたので、途中で誰が誰だかわからなくなった(笑)

ここ数年、主役級の女優のメイクがいささかどぎつく感じられる。
今回も、ミセス・カーペンター役の女優さんが派手なメイクで登場した。
(Mary Stockley は、若い頃はそうでもなかったんだけど、今は地味な女優さんだと思う。)
しかし、モード役の女優さんは、思った以上に地味だった(笑)

なお、スペンス警視とオリバー夫人はやはり準レギュラー化していて、シリーズ再登板である。



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