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2013年1月

2013.01.20

競輪上人行状記 1963 日活

直木賞作家・キックボクシング評論家で浄土宗僧侶でもあるマルチ文化人の祖・寺内大吉の小説を映画化したもの。

日活はこの時期、アクション一辺倒からあたらしい路線を模索し、このような佳作をよく作っていた。

寺の次男坊で教師をやっている春堂は、兄の急逝で呼び戻される。
しかし犬寺と笑われても本堂の再建を急ぐ父や義姉の姿が浅ましく思われて、集金したお布施を競輪に突っ込んでしまう。
やがて父は死に、義姉は息子が父の子だと告白する。
春堂はますます競輪にのめり込み、寺の権利を呑み屋に巻き上げられてしまう。
彼は起死回生を賭けて最後の大勝負に出る。


ラストで春堂は競輪の予想家に転身するが、その横で予想を一枚ずつ売っているのが、春堂と一緒になる娘で、デビュー間無しの伊藤アイコが演じている。

ぼーっとした少し弱い子で義父に性的虐待を受けて春堂に保護される役だが、本人は当時14歳、弘田三枝子や田代ミドリと同じミルクティーン世代のロカビリー歌手である。

その外見とは違い、パンチのある豪快な歌声を聞かせていた。
ヤマハポプコンで優勝したり、のちにペギー・マーチと競作になる「忘れないわ」をヒットさせたが、布施明が「シクラメンのかほり」をヒットさせて、世の中がニューミュージック時代に移行してからは、ヒットになかなか恵まれず、五木ひろし、八代亜紀を輩出した全日本歌謡選手権を難なく10週勝ち抜いたにも関わらず、いまだ地味な仕事を重ねている。


監督 西村昭五郎
脚色 大西信行 今村昌平
原作 寺内大吉
撮影 永塚一栄
音楽 黛敏郎

出演
小沢昭一
加藤嘉
南田洋子
高橋昌也
高原駿雄
初井言栄
伊藤アイ子
加藤武

「忘れないわ」

神様のカルテ 2011 東宝

本屋大賞を受賞した夏川草介の同名のベストセラーを映画化。
前評判は良くなかったが、案外良かった。

嵐の櫻井翔は演技が下手だが、この役にははまっている。
とくに宮崎あおいとの組み合わせがうまく合っている。


松本の本庄病院で消化器内科医として働いている栗原は「引きの栗原」といわれるほど、救急宿直の日に急患が多い。
忙しすぎて医師としてやっていく自信を失いかけていた彼を大先輩の大狸先生は大学病院の研修を紹介する。
そこで教授から見いだされた彼は大学に誘われる。
彼は大いに迷うが、そこへ研修の時に診察した老女が相談に来る。
彼女は末期ガン患者で大学から見放されていた。

この映画はあり得ないお話だが、真実も語っている。
医者はこういうコースを通って誰も無表情になるのだと気づいた。

助演では加賀まりこが老け役を好演。
メイクが変わり、はじめは誰かと思ったほど。


監督 深川栄洋
脚本 後藤法子
原作 夏川草介
撮影 山田康介
音楽 松谷卓
主題曲/主題歌 辻井伸行

出演
櫻井翔
宮崎あおい
要潤
吉瀬美智子
岡田義徳
朝倉あき
原田泰造
西岡徳馬
池脇千鶴
加賀まりこ
柄本明



2013.01.09

暁の合唱 1955 大映

香川京子の大映作品。
五社協定ができる前にフリーになったため、香川は映画会社に寄らず好きな作品に出られた。
この作品はどこか東宝作品の雰囲気を残す石坂洋次郎の映画化作品。

朋子は女子大に受験に行く最中に見つけたバス会社に飛び込み採用される。
その会社は芸者上がりの米子が事務を取り仕切り、浮田運転手などがいた。
社長は資本家の小出で滅多に来ないが朋子と意気投合する。
小出の甥三郎は腰が落ち着かない浮気者。
映画館を経営しているが実が入らず、事務所で愛人と修羅場になる。
しかし朋子は頼りないがそういう三郎のことが好きだ。
小出もそれに気づいて、二人を一緒にさせようとする。
朋子はその気だったが、三郎はいまだ優柔不断で断る。

東京物語の翌年の作品である。
香川京子が主題歌を歌っている。
歌はあまり達者ではない。
だからアイドル映画みたいになっている。
途中では豪雨の特撮シーンも出てくる。

しかし乗合バスにいつも日本人は郷愁を感じるものだ。
「有りがたうさん」「秀子の車掌さん」は戦前だったが、昭和30年になっても中村メイコが歌って大ヒットした「田舎のバス」やこの映画が当たるんだから。

忘れてはならないのが、石橋蓮司が弟役で出演している。
子役だが、あの顔は全く変わっていない。一目見てわかる。
しかも個性的な演技もそのままだw
てっきり70年代のATG出身だと思っていたが、芸歴は実は長かったのだ。

監督 枝川弘
脚本 八住利雄
原作 石坂洋次郎
企画 中代富士男
製作 藤井朝太
撮影 板橋重夫

出演
香川京子 (斎村朋子)
見明凡太朗 (父兵吉)
竹里光子 (母美代)
石橋蓮司 (弟銀二郎)
根上淳 (三郎)
小沢栄太郎 (小出信吾)
高松英郎 (浮田)
伏見和子 (米子)


続社長漫遊記 1963 東宝

同年正月映画の続編。
出光興産の日章丸や佐世保重工など実際にある会社が登場してリアリティを持たせながら、大手ペンキ会社の社長の休日を描く。
本当にあの頃のサラリーマン社長のいる会社はこんな緩いものだったのだろうか?

太陽ペイントの堂本社長は九州へ出張。
いつもの山中部長、木村秘書課長も付いてくる。
木村は「見合い結婚なんてする物ではない」とアメリカかぶれした社長にいわれて断った若松のタミエを忘れられず親戚である山中に再び取り持ってもらいたがっていた。
出張先でアメリカジュピター社のウィリーとライバル社が佐世保重工に向かったという話を聞きつけ、一行も長崎へ向かう。
そこで堂本社長は芸者桃竜と仲良くなり、ウィリーを巻いて二人きりで島原に宿泊するが桃竜が胃痙攣を起こして、浮気はお流れ。
東京へ帰ると、木村のもとにタミエがやってきて結婚に同意してくれた。
しかし浮気ばかりする堂本社長の媒酌は嫌だという。
一方、堂本はホステスと芸者が正妻の前で鉢合わせして、すっかり妻にやり込められ、大人しく孫のお宮参りにに付いていくのだった。

この頃の森繁は笑いの壺を決して外さない。
同じ東宝映画でもクレージーキャッツが無理矢理笑わせるコメディーなのに対して、こちらは間合いのコメディ。
だから色あせない。

監督 杉江敏男
脚本 笠原良三
製作 藤本真澄
撮影 完倉泰一
美術 村木忍
音楽 神津善行

出演
森繁久彌 (堂本)
久慈あさみ (あや子)
中真千子 (娘)
江原達怡 (娘婿)
加東大介 (山中部長)
東郷晴子 (山中の妻)
小林桂樹 (木村課長)
英百合子 (母)
三木のり平 (多胡九州支社長)
淡路恵子 (マダム)
藤山陽子 (木村の婚約者タミエ)
雪村いづみ (OG勝子)
フランキー堺 (ウィリー)
ジョージ・ルイカー (ジュピター支社長)
河津清三郎 (権藤)
草笛光子 (桃竜)
浜美枝 (ぽん太)

2013.01.05

白いドレスの女 1981 ワーナー

スターウォーズ・シリーズやレイダースの脚本参加で有名になったカスダンの初監督作。
のちに同じウィリアム・ハート、キャサリン・ターナーを起用した「偶然の旅行者」、メグ・ライアン主演の「フレンチキス」を監督する。


フロリダで売れない弁護士をやっているラシーンは、夏の暑い夜に白いドレスの女に出会う。
その夜はそのまま別れたが、彼女に一目惚れしたラシーンは、彼女の居場所を割り出し、再会する。
彼女には20歳も離れた夫がいたが、旅行ばかりしていて、彼女は欲求不満だった。
やがて二人は彼女の自宅で荒々しく愛し合う。
しかし偶然夫と会い、身の危険を感じた二人は夫の殺人計画を練る。
殺人は何とか成功するが、夫の弁護士から呼び出される。
遺言状が変更になっていたのだ。
しかもその遺言状自体が無効だという。


フロリダの暑さを知らないから、何とも言えないが、よほど欲求不満の募る夏だったのだろう。
(でも日本の夏の方が殺人の動機にはふさわしいと思う。)
まんまと嵌められたのは、○○○だったというわけ。
事件が起きる時間から見て次にこうなる展開は読めたし、結末もだいたいわかった。

80年代の映画だけど、70年代の映画の香りがした。
これはミステリ映画ではない。ファム・ファタール映画だ。

ウィリアム・ハートは当時すでに「アルタードステーツ」の主役を演じ、実績があった。
この映画が成功したのは、ひとえに無名のテレビ女優キャサリン・ターナーを大抜擢したことにある。
老いた彼女からは想像できないほど、当時のキャサリンは色っぽかった。
この後、ロマンシング・ストーンやペギースーの結婚でスターダムに上り詰める。

ミッキー・ロークも若く、ちゃんとしたチョイ悪の役で出ていた。
「ナイン・ハーフ」に出演する5年前だ。

監督 ローレンス・カスダン
脚本 ローレンス・カスダン
製作 フレッド・T・ガロ
撮影 リチャード・H・クライン
美術 ビル・ケニー
音楽 ジョン・バリー

出演
ウィリアム・ハート
キャスリーン・ターナー
リチャード・クレンナ
テッド・ダンソン
J・A・プレストン
ミッキー・ローク

2013.01.04

Into The Storm 2009 HBO(TV)

テレビで放送された「チャーチル 第二次大戦の嵐」。

開戦の翌年チェンバレンから国王の指名で首相兼国防相を引き受けたチャーチル、ドイツ降伏後に行われた総選挙中、リビエラに観光旅行に来て選挙対策にいらつくチャーチルとを対比して描いている。

平時の政治家としての彼と戦時の政治家としての彼を比べたかったのだろうが、
今ひとつピンとこなかった。
ドラマ性を持たせるならば、バトル・オブ・ブリテンでの航空兵の姿と重ね書きするべきだったろう。
彼の絶頂期を中心に描くべきだった。

戦時中の彼は猪突猛進タイプだったが、選挙には弱かった。
お為ごかしが言えないのだ。
その結果、保守党は惨敗しさらに挙国一致内閣でのアトリー副首相(労働党)が首相として20年にわたる長期政権をほしいままにして、莫大な戦費の上に民間企業の国営化、社会保障制度の確立など社会主義政策を行った。
その後1947年の寒波で大英帝国は巨大債務で沈没してしまい、マーシャルプランを受け入れざるを得なかった。
植民地の独立や戦後の冷戦構造においてイギリスの影響力はどんどん弱小化していく。
ルーズベルトとスターリンが描く新たな国際秩序の姿にチャーチルは戦時中から気づいていたが、如何ともしがたかった。

ちなみにジョージ6世役の俳優が出てきたが、滑舌があまりに良すぎた。
「英国王のスピーチ」が上映されるのは、翌年のことである。

演出
サデウス・オサリバン

脚本
ヒュー・ホイットモア

出演
ブレンダン・グリースン
ジャネット・マクティア
ビル・パターソン
レン・カリウ

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