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322.アメリカ映画(55~59年)

2009.06.29

戦争と平和 パラマウント 1956

監督 キング・ヴィダー

原作 レオ・トルストイ

脚本 エンニオ・デ・コンチーニ

撮影 ジャック・カーディフ、アルド・トンティ

音楽監督 フランコ・フェルラーラ

作曲 ニーノ・ロータ

配役:
オードリー・ヘップバーン (Natasha Rostov)
ヘンリー・フォンダ (Pierre Bezukhov)
メル・フェラー (Andrey)
ヴィットリオ・ガスマン (Anatole Kuragin)
ジョン・ミルズ (Platon Karatsev)
ハーバート・ロム (Napoleon)
アニタ・エクバーグ (Helene)  ☆

ご存じ、トルストイの名作の映画化。
ナポレオン戦争の頃のロシアのお話だ。

オードリーのナターシャ、アニタ・エクバーグのヘレンは良いとして、男優の配役に長年疑問を感じている。
ピエールがヘンリー・フォンダとか、アンドレイがメル・ファーラーとか、誰がキャスティングをしたら、こうなるのか、不思議だ。
DVDの映像で見ると、ますます違和感が募る。

また今回、ナポレオンがハーバート・ロムだと、はじめて知った。
ヌードも辞さぬ名演技だった(笑)

ハリウッド版は3時間あまりの長さだ。
一度に見てしまうと、中心人物が不在で、途中でだれてくる。

一方、ソ連版はさらに長尺な6時間版だ!
連続テレビドラマのつもりで、何回かに分けてみなければいけないだろう。
しかし凝った作りらしくて、なかなか良いという話だ。
女優の実際の成長に合わせて、ナターシャのシーンを撮影したと言う。
男優の配役も原作のイメージに近い。
値段は高いが、一度見てみたい。

ハリウッド版の予告編。

ソ連版の舞踏会デビューシーン。

2008.12.07

Somebody Up There Likes Me (傷だらけの栄光) 1956 MGM

Pierangeli


監督:Robert Wise (「トロイのヘレン」「ウェストサイド・ストーリー」「サウンド・オブ・ミュージック」)
製作:チャールズ・スクニー
原作:ロッキー・グラジアノ(自伝) ロウランド・バーバー(伝記作家)
脚色:アーネスト・リーマン
撮影:ジョセフ・ルッテンバーグ
音楽:ブロニスロー・ケイパー

出演:
Paul Newman (ロッコ・バルベラ、ロッキー・グラジアノ)
Pier Angeli (ノーマ)
Everett Sloane(コーエン)
Sal Mineo (ロモロ)
Eileen Heckart (ロッコの母)


1956年の「傷だらけの栄光」は、イタリア系の不良少年が更生し、ボクシングでアメリカン・ドリームをつかむ話だ。
20年後に作られた「ロッキー」も同じボクシング映画だが、Poor White が黒人に勝つストーリーだ。

映画「ロッキー」のタイトルの元は、無敗の王者ロッキー・マルシアノ(ヘビー級)である。
しかしロッキー・グラジアノ(ミドル級)の方がマルシアノより早く世界チャンピオンになっている。
しかも無敗ではない。負けたり勝ったりである。
傷だらけだったのだ。
シルベスター・スタローンが「ロッキー」を作るとき、当然この映画も意識したと思う。



ロッコ(ポール・ニューマン)はブルックリンの不良だ。
家庭は崩壊していて、父親はボクサー崩れで、飲んだくれ。
母親は精神病院へ入院を繰り返す。

ついにロッコは軍隊から脱走して、軍法会議で懲役刑を食らう。
父親は息子を見放し、母(アイリーン・ヘッカート)もどうすることもできない。
しかし、ロッコは刑務所でボクシングに目覚める。

出獄後、ニューヨークのミドル級でプロデビューしてからは、連戦連勝だ。
恋人ノーマ(ピア・アンジェリ)とも結婚して、一子をもうける。
そして世界戦に挑戦するまで出世するが、惜しくも敗れる。

傷が癒えて再起戦が決まったとき、昔の知人が八百長を持ちかける。
ロッコは断るが、出場停止処分を受けてしまう。

それでも、神様はロッコを見捨ててはいなかった。
ニューヨークを離れて、イリノイ州でチャンピオンに挑戦することが認められる。



この映画でポール・ニューマンが登場した時の演技は、とても堅い。
まるで、アクターズ・スタジオの学生みたいだ。
途中から出てくる、恋人のピア・アンジェリもガチガチだ。


クランクイン当時、二人はジェームズ・ディーン・ショックから抜けきっていなかったのではないか。
ジェームズ・ディーンが最初、このロッコ役を演じる予定だった。
彼が自動車事故でなくなったため、急遽ポール・ニューマンが抜擢された。
ポールは、ジミーを意識しないわけがない。

ピア・アンジェリも宗教的理由でジミーと別れてしまったが、
別れずにいれば彼も自動車に熱中することはなかった、と罪の意識にさいなまれていただろう。



それが二人とも後半、結婚してから、どんどん上手になっていく。
がらりと変わってしまう。


後半のピア・アンジェリに関しては、生涯最高の演技だと思う。

その上、最高に美しい。
相変わらず、Donald Duck Voice だが。

彼女も実生活でジェームズ・ディーンと別れてから、既にヴィック・ダモンと結婚していたから、
結婚生活の方が演じやすかったのだろう。


ポール・ニューマンも後半には、ジミーの呪縛から逃れることができた。
この映画に好演したため、その後、次々と映画に主演して、スターダムを上っていった。

ポール・ニューマンはイスラエルの独立を描いた「栄光への脱出」“Exodus”にも主演した。
ハンガリー系ユダヤ人を父に持つ、ポール・ニューマンがイタリア人で、
イタリア人(ミス・ローマから芸能界入り)のピア・アンジェリがユダヤ人とは、不思議な配役だ。


主題歌はペリー・コモ。
実にかっこいい。


ロッコは再戦を前にして、父親と和解することにより人間的に成長する。
父子の和解というと、志賀直哉の私小説「和解」がある。
あれは志賀直哉自身が格好つけすぎで、かえってみっともない。
映画だけあって、リアリティはないが、やはりロッコの方がはるかにかっこいい。


A girl can lift a fellow to the sky.



Somebody down here too.



2005.08.18

旅路 1958 UA

テレンス・ラディガンの二つの戯曲「別々のテーブル」「七番目のテーブル」を組み合わせて、自身で脚本を書いた作品。
いかにも賞狙い映画だった。

場所はイギリス・ボーンマスの冬のホテル。
そこを舞台に人間模様を描く。

デボラ・カーは主役だ。
年増の役なのか、若い役を演じているのか、年齢がよくわからない。
リタ・ヘイワースは『夜の豹」の次回作。
やはり年増役で、寄る年波を恐れている。

彼女らには愛する人がいる。

デボラ・カーの相手はデビッド・ニヴンだ。
彼は官名詐称したあげく、映画館で痴漢行為を行い、罪を認めた。
潔癖なデボラはそれを許せない。

リタの前の亭主はバート・ランカスターがであり、彼とよりを戻しに来た。
これらの恋のゆくえはどうなるのか。

キャスト(役名)
リタ・ヘイワース(Anne Shankland、アメリカからの旅行客。元モデル。)
デボラ・カー(Siby RailtonBell、上流階級だが精神的に不安定な娘。)
デイヴィッド・ニーヴン(Major Pollock、退役少佐と称しているが?アカデミー助演男優賞)
ウェンディ・ヒラー(Miss Cooper、仕事に疲れたホテルの女主人、ランカスターの婚約者だが、いずれランカスターはヘイワースと出て行くと思っている。)
バート・ランカスター(John Malcolm、小説家、リタの昔の亭主)
グラディス・クーパー(Mrs.RailtonBell,デボラの母親。上流階級の老婦人で頭は固そう。)
キャスリーン・ネスビット(Lady Matheson、レイトンベル夫人の友人)
フェリックス・エイルマー(Mr.Fowler、元古典の教師、堅物)
ロッド・テイラー(Charles、医学生、チョイ役)
オードリー・ダルトン(Jean、医学生の恋人)
メイ・ホーラット(Miss Meacham、競馬マニアのおばさん)

スタッフ
監督 : デルバート・マン
製作 : ハロルド・ヘクト
原作戯曲 : テレンス・ラティガン
脚本 : テレンス・ラティガン / ジョン・ゲイ
撮影 : チャールズ・ラング
音楽 :  デイヴィッド・ラクシン
歌 : ハリー・ウォーレン / ハロルド・アダムソン

この映画は舞台系の人や映画人、英国人に米国人、といろいろ混ざっている。
その面白さを出せればよい。
この点で、リタ・ヘイワースとウェンディ・ヒラーの二人はとくに、うまく機能していた。

デボラ・カーとデビッド・ニヴンの二人のエピソードの結末はハッピーエンドだった。
現代的に考えると、デビッド・ニヴンは性犯罪者なんだから、再犯してデボラを悲しませることになるかもしれない。
この点は、脚本に引っ掛かりを感じた。

2004.11.28

トロイのヘレン 1955 ワーナーBros

あのホーマーの原作をロバート・ワイズ監督が映画化したギリシャ悲劇。
楽しみはなんと言っても、ヘレン役ロッサナ・ポデスタのギリシャ彫刻のような鼻筋だろう。
リビア生まれだそうだが。のちの「黄金の七人」の頃とは、大分違う。
英語は達者だったが、吹き替えかどうか、わからない。
パリス役ジャック・セルナスも裸になると均整のとれた体でトロイ人の役をこなしていた。


お話はギリシャ神話の通り。
トロイの王子パリスがスパルタカスの王妃ヘレンといい仲になり、国につれて帰るが、追ってのギリシャ連合艦隊がやってくる。
トロイは篭城策を採るが、ギリシャ軍は大きな木馬を作って、海上に逃げ出した。
トロイは勝ったと思い、木馬を城内に引きずり込む。

本当にトロイ人て馬鹿だったなと思う。
木馬なんて燃やしてしまえば楽勝だったのに(笑)

ブリジット・バルドーも召使い役で出ている。
アメリカ映画で抜擢されるとは、若い頃から目立ってたのか。

2004.11.23

禁断の惑星 1956 MGM

ウォルター・ピジョン、レスリー・ニールセン、アン・フランシス主演の惑星スリラーもの。
フレッド・ウィルコックス監督作品。


宇宙船が、宇宙で遭難した科学者を救出に行く。
しかし迷惑だから帰ってくれと言われた揚げ句に、透明怪獣に襲われる。

日本の「ゴジラ」と同年にアメリカで封切られた。
IMDBでは7.6点と、アメリカ人は評価しているようだが、それほどの映画だとは思わない。
ウルトラセブンの宇宙人に影響を与えたようなロボットは出てくるが、怪獣は最後まで姿を見せない。

「裸の銃を持つ男」の主演者レスリー・ニールセンが出ているだけで、何か笑ってしまう。
本人はまじめに演技しているのだ。
実はこの映画が第二作目だった。
しかも初主役だ。

ウォルター・ピジョンもこの頃はこういう映画に出ていたのか。
アカデミー賞作品「ミニヴァー夫人」や「我が谷は緑なりき」にも出た名優だった。

アン・フランシスはマリリン・モンローに似ていた。
もしかしたら彼女よりスタイルは上だったかもしれないが、映画ではあまり人気は出なかった。
若い頃は表情が薄かったのだと思う。
代表作は、「奥様は芳紀17才」のデビー・レイノルズの恋敵イザベラ役と「暴力教室」でのグレン・フォードの奥さん役。
のちに映画「ファニーガール」にも出ていた。
しかしアメリカのテレビでは有名な人らしい。

2004.08.20

友情ある説得(Friendly Persuasion, 1956, USA)

世界一の巨匠ウィリアム・ワイラーの「友情ある説得」。
インディアナ州のクェーカー教徒一家の心温まる、ホームドラマだ。
クェーカーは、欧州から迫害を受けて逃げてきたキリスト教の一派だが、アーミッシュほど自足自給を徹底追求するのではなく、ビジネスも認めている。
しかし戦争反対である点は、共通する。
ちなみにフィラデルフィアは、クェーカーが開いた街である。


1862年、インディアナの田舎町にバードウェル一家は平和な毎日を送っていた。
母(ドロシー・マクガイヤ)はクェーカー教会の牧師であり、父(ゲイリー・クーパー)は元々クェーカー教徒ではなかったが、彼女と結婚するためにクェーカー教に転向した。
長女は隣の農場主の息子を愛していて、長男(アンソニー・パーキンス)は南北戦争に興味を持っている。

南北戦争の波はいやがおうにもバードウエル家にも押し寄せる。
宗教のため、夫妻はたとえ南軍が襲ってきても抗戦に反対していたが、長男は義勇軍に参加する。
息子の馬が主を乗せず帰ってきたとき、父親は妻の制止も聞かず、ついに武器を手にする。

メル・ギブソンの近作「パトリオット」という作品も、似たような素材だが、中身は全然違う。
ウィリアム・ワイラーだけに、ハッピーエンドだ。
ホームドラマらしいほのぼのとしたエピソードが語られる。
それが最後にちょっとだけ手に汗を握らされてしまうという展開。

古典映画の典型であるが、家族のつながり、信仰の大切さを思い知らされる。
逆に親が信仰心を持たない家に育った、日本の子供は非常に可哀想だ。

同じ村の中にクェーカーと普通のプロテスタントが摩擦しながらも共存している。
しかし、たまには争いも起きただろう。
そのとき、クェーカーは果たして抵抗しなかったんだろうか?

ドロシー・マクガイヤは「紳士協定」などに出演した大女優だが、今になって見直してみると、ミシェル・ファイファーにそっくりだ。
気の強い蓮っ葉な女と、強い母親を同時に演じられる当たりが、まったく同じ。

アンソニーパーキンスはかなり重要な役を演じているが、まだ「サイコ」以前で、青春スターしていた頃だった。

宗教上の問題か、オスカーはひとつも取れなかったが、僕としては星は三つ。
クラシックムービーファンでない人も信仰の意味を考える上では良い映画だと思う。

山 (The Mountain, 1956, USA)

E.ドミトリク監督の山岳映画。
スタジオとロケの併用だ。
高所恐怖症人間にとっては、ロッククライミングのシーンは、いつ見ても恐ろしい。
90度の岩壁をよじ登るだけでも信じられないのに、−70度ぐらいのせり出す岩を上っていくなんて、人間のすることではない(笑)


兄(スペンサー・トレイシー)は山岳ガイドだったが、事故が原因で山を下りる。
弟(ロバート・ワグナー)は、貧しい境遇に我慢できない。
ある日、インドの飛行機が山頂付近に墜落する。
いまは登山のシーズンオフであり、救助隊は上れない。
そこで弟は兄と登り、財宝を盗み出そうと思いつく。

必死の難所をいくつも越えて、ついに事故機が眼前に現れる。
ところが生存者がいた。
悪事がばれることを恐れた弟は、生存者を殺そうとする。

山で犠牲者が出るときは、誰かの意思が働くことが多い。
二人が宙づりになったら、どちらかがロープを切断して一人でも生き残ろうとするだろう。
この映画でも、兄は最愛の弟を殺したと言える。
最終的に警察は不問に付すのだが、その辺りの心理を突っ込んだら、また違った映画になっただろう。

恋の手ほどき(Gigi, 1958,USA)

ヴィンセント・ミネリ監督のミュージカル、オスカー10個獲得。
その割にいまやすっかり忘れ去られた一作。
この後に似たような話である、マイフェアレディーが出たからか?
音楽はアンドレ・プレビン


1900年パリ。社交界のスター、ガストン(ルイ・ジュールダン)はお金持ちでいい男。
女と別れたら新聞沙汰になり、パリジェンヌも彼を追いかけ回している。
当のガストンは、いささかうんざり。満たされない物を感じていた。

彼のお気に入りは、マダム・アルバレスの入れてくれる紅茶。
そしてその孫娘ジジ(レスリー・キャロン)とカードをするひととき。
生意気盛りな年頃だが、社交界の女たちに辟易としていた彼にとっては、ジジらの住む、貧しくも気取らない、アパルトマンが唯一心の落ち着く場所だった。

やがて、次第に大人びた魅力に包まれ、成長するジジ。
ガストンも社交界には無い、彼女の魅力に気付くのだ。

ガストンは生活援助のためジジと愛人契約を結びたいと、申し出る。
激しく傷つくジジだったが、大叔母に貧しい生活から抜け出すには、仕方のないことと諭され、しぶしぶ申し出を受け入れる。

この映画に関しては、好きな人は好きだし、嫌いな人は興味がまったく持てない映画だろう。
ジジに感情移入して見ることができれば、十分に楽しめるとは思う。

主演のレスリー・キャロンにとっては、「パリのアメリカ人」、「リリー」、「あしながおじさん」に次ぐ大ヒット作だ。
今回は小娘の役ということで、年齢的にずいぶん無理のあるメイクアップ。
しかしコスチュームは豪華絢爛だ。当時のカフェを再現した美術も楽しめる。

舞台はフランスということで、歌はずいぶんと朗読調のものが多い。
その中でも名優モーリス・シュバリエの歌う唄なぞは、ずいぶんと枯れた味わいを感じさせる。
こういう歌もわかるような年頃になってしまった。

それにしても、ぴあの、シネマクラブ(ビデオ年鑑)で「恋の手ほどき」の解説を読むと、
この解説を書いた人が、この映画を見てないのがよくわかる(笑)

王子と踊り子(The Prince and The Showgirl, 1957, USA)

ローレンス・オリビエが監督・主演。
相手役にマリリンモンローを配した、ラブコメディーだ。
英国人監督が撮っているから、節度の利いた、メロドラマというところ。
こういう映画は、次にどうなるか、何もかもわかっているのだが、楽しい、観ていて飽きない。
それだけ役者の個性が、今と違って、光っているからだ。


1911年、ジョージ5世の戴冠式に招かれた、バルカン小国の摂政殿下。
彼(L・オリビエ)はバルカンの狐と呼ばれ、ドイツ、ロシアとイギリスの大国を手玉に取る、凄腕の冷血政治家だ。
戴冠式前夜、彼はロンドンの芝居小屋で美しいアメリカ娘(M・モンロー)を見初める。
早速、食事に誘い、物にしようとする殿下。

しかし、彼の手練手管も、アメリカ娘の前では野暮で下司な田舎物にしか見えない。
思わずひじ鉄を食らわされ、殿下のご機嫌はすこぶる悪い。
ところが彼の生い立ちを知るにつけ、彼女は彼の心の淋しい影に捉えられ、すっかり母性本能をくすぐられる。
彼はハンガリーの王子だったが、政略結婚で小国へ婿に出され、愛のない生活に耐えてきたのだ。
そしてその妻にも先立たれ、小国を守るため、ドイツとロシアに挟まれ、権謀術数を計る毎日だったのだ。

今度はマリリンの方が、一方的に彼を追いかける。
一度は袖にされてすっかりつむじを曲げていた、摂政殿下だが、やがてマリリンの特攻的愛情に心を開いていく、、、というか、最終的にはメロメロになってしまうのだった。

ローレンス・オリビエが「ハムレット」でも「リチャード三世」でも観られない、軽い演技にチャレンジ。
個人的な意見としては、もう少し軽くても良いと思う。
それでも節度を守る辺りは、英国の意地だろう。

一方、マリリン・モンローは、かなりの好演!
ちょうど幸せな私生活を送っていた頃だと思う。
ローレンスほどの大物を落とすには、全身全霊を使って、躰中からフェロモンを飛ばし捲るしかないとばかりに、お色気発散だ。
アメリカ女優が数々いれど、情の深さでは右に出る者なし!
僕も参った(笑)

2004.08.12

ソロモンとシバの女王 Solomon and Sheba 1959 UA

2003/10/27(Mon) 22:24
監督 : キング・ヴィダー
製作 : テッド・リッチモンド
原作 : クレーン・ウィルバー
脚本 : ジョージ・ブルース
脚色 : アンソニー・ヴェイラー / ポール・ダッドリー
撮影 : フレディ・ヤング
音楽 : マリオ・ナシンベーネ

キャスト(役名)
ユル・ブリンナー(Solomon)
ジーナ・ロロブリジーダ(Sheba)
ジョージ・サンダース(Adonijah)
マリサ・パバン(Abishag)
デイヴィッド・ファラー(Pharaoh)


軍人アドニアと詩人ソロモンはイスラエル・ダビデ王の息子だ。
ダビデ王が死ぬ間際、後継者にソロモンを指名した。
父の死後、ソロモンの即位を快く思わない、兄アドニアは一度はエルサレムを出る。
だがソロモンに請われ思い直し、軍の司令官に就く。

エジプトのファラオは、強国になったイスラエルを撃たんとするが、シバの女王が止める。
シバの女王はイスラエルが強国になったわけを探らんと、単身イスラエルに乗り込む。

十戒を納める宮殿も建て、盤石のエルサレム。
しかしシバの女王が来てから、何かが壊れ始めていた。
シバの女王に誘惑されるソロモン。
やがて、ソロモン王に対する反乱が起き、兄アドニアを追放する。

これを機にソロモンは、エルサレムにシバの偶像を建てることを認めたが、それが神の怒りに触れ、幼なじみのアビシャグを失ってしまう。
民衆の心は完全にソロモンを離れていった。
そんなとき、エジプトと兄アドニアが大軍を率いて攻めてくる。

旧約聖書の外伝的お話。
紀元前1000年にイスラエルを中東の強国に仕上げた、英雄ソロモン王の恋の物語だ。
映画としては史劇にありがちだが、長くて中だるみがあった。

ユル・ブリンナーはお得意の外人ものだ。
しかし毛が生えているユル・ブリンナーは初めて見た。


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